奥秩父主脈縦走路の山

飛龍山 ヒリュウサン 標 高 2069m 標高2000m超峰 山 域 奥秩父
雲取山 クモトリヤマ 標 高 2017m 日本百名山 山域
登 山 記 録
登山月日 2023年10月30日〜11月1日
登山経路 第1日目 丹波山村お祭11:40〜林道入口12:00〜林道終点14:35〜三条の湯15:10
第2日目 三条の湯6:15〜北天のタル9:10〜飛龍山10:00〜北天のタル10:45/11:00〜三条ダルミ13:25/13:40〜雲取山14:25/15:55〜雲取山荘15:25
第3日目 雲取山荘6:10〜雲取山6:45/7:05〜小雲取山7:25〜七ツ石山9:05/9:20〜七ツ石小屋9:55〜茶煮場11:20/11:35〜鴨沢登山口12:40〜お祭13:15
行動時間 第1日目 3時間30分 第2日目 9時間10分 第3日目 7時間5分 
合計 19時間45分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候 第1日目 晴 第2日目 晴/霧 第3日目 晴
メンバー 単独
情   報
アクセス 丹波山お祭はR411からすぐ 鴨沢の登山口までも一般道
トレイル 三条の湯までは後山林道と整備された遊歩道
三条の湯から北天のタルまでは良く踏まれた古道 奥秩父主脈縦走路は良く歩かれている
雲取山鴨沢ルートは七ツ石山付近は石ころ点在で荒れているところも有るが概ね快適トレイル
水場・toilet toiletは各小屋 三条の湯までは林道で沢水取れる 北天小樽迄も沢水取れる 縦走路には水場は無い
鴨沢ルートにも沢水取れるところも有った
その他 奥秩父主脈ルート結縦走路は完結
山行記

第一日目
(丹波山村お祭〜三条の湯)


(左)三条の湯への林道入口・(右)後山林道入口


三条の湯への遊歩道入口・三条沢の渓谷美を見る


崖に切られた遊歩道を歩いて三条の湯へ


山小屋三条の湯の鉱泉風呂


 
自宅から200キロを走って山梨県と東京都境の丹波山村鴨沢に着いた。寂れた集落で付近には人影も無かった。お祭という廃集落に廻って駐車場所を探したがそれらしき空地もなく、三条の湯への道に入ったり、小袖の雲取山登山口まで行ってみたり、1時間ほど駐車場探しに時間がとられた。結局R411からお祭に少し入った地道の、道幅が広くなった場所に車を止めた。猿の親子が日向ぼっこしていたが慌てて場所を変えて行った。
 山小屋2泊の支度のザックを担いで正午前に出発である。R411を20分ほど歩いて分岐する三条の湯への道に入った。入口には「飛龍山・雲取山登山口」「三条の湯まで3時間」の標識があった。車道を30分ほど歩くとゲートが有り、後山林道起点で、その先の関係車両以外の進入は規制されていた。林道は東京都の管理のようで途中には「東京都水源保安林」の標識も立っていた。関係車両の走行が頻繁なのか路面状態は良好である。後山川の渓谷美を見ながら林道起点からは2時間半ほどかかって林道終点に着いた。三条の湯の連絡車が2台停まっていた。
 終点の先には崖の上に切られた遊歩道が続いていたが、急斜面に切り開かれた登山道で結構危険を感じるところも有った。遊歩道を30分ほど歩いて今日の宿「三条の湯」に着いた。お祭の駐車地点からは3時間半、国道分岐地点からは3時間10分の行程で殆んどコースタイム通りに歩けたのが嬉しかった。2食付きで9500円の宿泊料であったが、JRO会員は500円の値引きしてくれた。
 8畳ほどの「飛龍」という部屋に一人で泊まることになり、支度を解いてすぐに鉱泉を沸かした風呂で汗を流すことが出来た。山小屋で風呂に入れたのは北Alps高天原の宿以来久しぶりである。ビールを買って持参したワインも飲みながら、部屋でゆっくりと寛ぐことが出来た。6時からの夕食は本日同宿のガイド付きの女性5人のパーテイと、山小屋の管理人の能書きを聴きながら、山談義を楽しんだ。
 夜間窓を開ければ十五夜の月が煌々と三条の谷を照らす夜であった。



第2日目
(三条の湯〜飛龍山〜雲取山)


歴史の古道を行く・登山道から飛龍山


北天のタルから雲取山方面


鋼製桟橋を越えて笹原の飛龍山への登山道


10数年ぶりの飛龍山山頂


笹原に切られた縦走路を行き草原の狼平


三条ダルミ・雲取山へ


石碑が林立する雲取山山頂・内務省地理局原三角測点

 
快適雲取山荘でぬくぬく


 
三条の湯での一夜は快適であった。5時には起きて「朝食が出来ましたよ」と呼ばれて、5時15分には朝食を摂った。明るくなるのを待って6時過ぎに小屋を出発である。小屋のオヤジさんが途中の危険個所などを親切に教えてくれた。
 最初の目標は奥秩父主脈縦走路の一角「北天のタル」であるが、小屋前の案内看板ではコースタイム2時間20分となっていた。今日も何とかコースタイムで歩きたいものである。小屋からはすぐに樹林帯に入ってジグザグ切った登山道を行く。道迷いの心配はないが落葉に隠されがちの登山道であった。1時間少々樹林帯を行き、尾根道に出ると快適トレイルが続いていた。尾根の直下をトラバースして行くのであるが、等勾配でとても歩き易い登山道が続いていた。やがて小尾根を乗越すようになると、岩場も現れて手摺用のワイヤーロープが張られた所も有った。ここが小屋のオヤジさんが教えてくれた危険個所であったが長い距離ではなかった。尾根と尾根の間の小沢には水が取れる場所もあったが、通年で取れるかは疑問である。小尾根を3カ所乗越て「北天のタル」であった。ここまで三条の湯からは3時間もかかっていて、少々焦りを覚えるのであった。北天のタルからは雲取山も望めたが随分遠くに見えた。
 北天のタルで給水タイムをとって、まずは主脈縦走路を飛龍山に向かう。すぐ先は岩場を越えて行くが絶壁状態の場所には鋼製桟橋が設置されていて安心して歩くことが出来た。岩場を過ぎて飛龍山の山腹を巻く道は笹原に切られた登山道で、北天のタルからは30分で「飛龍山山頂近道」分岐に着いた。山頂への道も笹原に切られていて、赤布も下がり、踏み跡鮮明であった。10数年ぶりの飛龍山には北天のタルからはコースタイム通りの45分で到着し少し安堵した。山頂をカメラに収めて1時間半で飛龍山を往復し北天のタルに戻ることが出来たが、ようやく今日の行動の先が読めた。15分ほど休憩し腹ごしらえして、11時ちょうどに主脈縦走路を雲取山方面に向った。
 縦走路は尾根を行くのではなく尾根から少し下った場所のシラビソ林の中の笹原を行く。つぎの目標は三条の湯からの道を合わせる三条ダルミである。北天のタルからは2時間20分おコースタイムであって、三条の湯から同じコースタイムの北天のタルまで3時間を要したので、目標も3時間と設定して黙々と歩いた。出来たら三ツ山という山頂を踏みたかったが、霧が深くなり天気の崩れも心配になって三ツ山登頂は諦めた。こちらにも一部岩場も有ったが鋼製桟橋が設置されていて危険を感じる所はなかった。45分に一度給水タイムをとりながら歩いたが、やがて下り勾配が続くようになると休むこともなく歩き続けた。樹林帯を抜けて草原になると「狼平」であった。狼平からは平坦な縦走路が続いていた。北天のタルからの縦走路には見どころのない道であって、「三条ダルミ」には目標の3時間を大幅に更新して、コースタイム通りの2時間25分で到着した。三条の湯からの合流地点で腰を下ろしカップラーメンで腹ごしらえした。
 三条ダルミからは雲取山までの標高差は200m強である。登り初めには雲取山荘への巻道分岐があったが「この先道迷い多発につき通行遠慮下さい」の看板が立っていた。雲取山へも笹原に切られて登山道を歩数数えながら登って、三条ダルミからはコースタイム通りの45分で雲取山山頂に登り着いた。残念ながら霧深く展望はなかった。山頂から少し下った場所にはログハウスの避難小屋が立っていて、さすが東京都の山であることが実感された。雲取山本峰にはモニュメントが林立していて少々つや消しであったが、20年も前に2回登った山頂で、「一等三角点」や、「内務省地理局原三角測点」などを観ることが出来て新鮮な感動を覚えた。30分ほど滞頂の後、後続のパーティに山頂を譲って雲取山荘に下った。そろそろ疲労と膝痛が出て、少々厳しい雲取山荘への下りになった。
 20年以上の前の雲取山荘の記憶とはほど遠い大きくて立派な雲取山荘には驚きであった。チェックインを済ませ10畳ほどの部屋に炬燵が置かれた部屋に案内されて、今日は私と他の登山者二人だけで泊まることになった。宿泊料は2食付き9500円であったが、ココヘリ会員は500円の値引きで三条の湯と同じであった。部屋に入って早速ビールを買い、策や飲み残したワインを飲みながらゆっくりくつろいだ。同宿舎は1時間遅れ位で到着し、山談義なども楽しんだが、現役時代に接点のある方であって、消灯時間まで仕事の話や山談義で親を懇親を深めることが出来た。
(ワールド開発の田中氏)



第3日目
(雲取山〜小雲取山〜七ツ石山〜鴨沢)


快晴の雲取山山頂


富士山をバックに・山頂避難小屋

 
小雲取山


七ツ石山・七ツ石小屋


 
 雲取山荘の夜は静かで快適ではあったが夜間に3回もトイレに起きてそれほど熟睡するまでとはいかなかった。今日は鴨沢に下るだけだからゆっくり7時ころに小屋を出ようと考えていたのであるが、5時には「朝食が出来ました」と起こされて同宿舎一度の食事で5時半にはs朝食を済ませた。同宿の田中氏は6時前に出かけたので自分もゆっくりしている気にはならず、6時過ぎには小屋を出発した。
 山行3日目で疲労残りもあってけだるい朝である。ゆっくりゆっくりと歩いて雲取山へ登り返しである。山頂直下で田中氏と交差してお互いの健闘を誓いあってお別れした。40分もかかって登りついた雲取山は昨日と変わって快晴で、富士山が良く見えて先行者が一斉にカメラを向けていた。富士山の他に昨日歩いた飛龍山からの縦走路も見渡せて感慨深いものがあった。15分ほど滞頂して避難小屋に廻って七ツ石尾根を下る。
 避難小屋から20分ほどで「小雲取山」に着いた。縦走路からわずかに外れた小雲取山の山頂を踏み、良く踏まれた登山道を下って行く。次の目標の七ツ石山の途中に「ヨモギノ頭」と云う好展望地があり、ここまで常に前方に富士山を見ながらの下山であった。ヨモギノ頭を下ると雲取山ヘリポートが有りその先に七ツ石山と巻道分岐である。ここは当然七ツ石山コースに入りひと踏ん張りして山頂を踏んだ。下ってきた雲取山や飛龍山から雲取山の稜線を見納めすることが出来た。
 七ツ石山からの登山道は石ころが点在する悪路になっていて七ツ石小屋に続いていた。七ツ石小屋でも一休みして樹林帯の登山道をグングン下ったが、膝痛が発生してきた。「茶煮場」という場所で腰を下ろして昼食休憩をとった。茶煮場からはとても歩き易い登山道であったが痛む膝を庇いながらの下山となって、何度か立ち止まらずを得なかった。樹林越の下部に小袖の舗装道路を見えてくると雲取山鴨沢登山口に下りついた。舗装道路を所畑からお祭への駐車地点へは更に膝痛が激しくなり、何とか凌いで駐車場所に着いた。


飛龍山 ヒリュウサン 標 高 2069m 関東百名山

山 域

奥多摩
唐松尾山 カラマツオサン 標 高 2109m 日本の山1000

山 域

奥多摩
笠取山 カサトリヤマ 標 高 1963m 関東百名山

山 域

奥多摩
登 山 記 録
登山月日 2007年5月18日
登山経路 山梨県丹波山村・一ノ瀬4:40〜将監峠6:20/6:30〜飛龍権現8:40〜飛龍山9:00/9:15〜将監峠11:10/11:22〜唐松尾山12:30/12:40〜笠取山14:05/14:20〜笠取小屋14:50/14:57〜作場平口15:55〜車道〜一ノ瀬16:40
行動時間 合計12時間(休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 一ノ瀬高原みはらし荘の駐車場まで問題ない
トレイル 将監峠までは林道(車乗り入れ規制) 奥秩父主脈縦走路は良く踏まれている 唐松尾の直下は2箇所崩壊していたが整備されていた 山の神土〜笠取小屋間の水平道は通行禁止になっていた。作場平口までは良く踏まれている
水場・トイレ 水場トイレともに将監小屋と笠取小屋で 飛龍山への縦走路に2箇所沢水取れる
その他 主脈縦走路は整備されているが結構歩き甲斐がある

山行記


一ノ瀬から将監峠に登り奥秩父主脈稜線を東に歩くと飛龍山が見えてくる


一ノ瀬から4時間将監峠から2時間半かかって飛龍山に到着した

一ノ瀬高原・将監峠への登山口にある、みはらし荘の駐車場で車中泊した。今日は将監峠に登り、飛龍山を往復し、唐松尾から笠取山まで縦走、作場平に下り、一ノ瀬まで戻らなくてはならないので、長丁場を覚悟している。
夜明けと同時に起き出して、4時半には登山道(林道)に入ることが出来た。6年前に和名倉山に登ったときの道であるが記憶は遠くに消えていた。登山口を入ると直ぐにゲートがあり車の進入が規制されていた。しばらく進むと牛王院への直登の道を左に分け、林道をそのまま将監峠に向かう。山腹を巻きながらの林道は結構距離があり、奥秩父主脈縦走路と合流する将監峠には登山口から1時間40分を要した。峠の僅か下に青い屋根の将監小屋が見える。カヤトの中の明るい峠であるが標高は1800mは越えているのだろうか、冷気が漂う峠であった。ここで朝食を摂りながらしばらく休憩する。

縦走路を東に向かい飛龍山を目指す。整備も行き届き、アップダウンも少ない快適なトレイルである。2箇所ほど水の流れる沢には橋もかけらていて危険も感じられない。竜喰山や大常木山の山腹を巻きながら黙々と歩く。芽吹き前の樹林越しに飛龍山の山体が見えてくるが中々近づかない。1時間半ほどで大ダルに着き、飛龍山への登りになるが、ここから飛龍権現まで山対を巻きながら登る。ガイドブックでは将監峠から飛龍山まで2時間の所要タイムになっていたが、途中展望が開いた、ハゲ岩まで2時間もかかってしまった。「道が違うのかな」と思い、ガイドブックを開いて確認するとそこは飛竜権現の手前であった。飛竜権現から縦走路を離れ飛龍山への道に入る。倒木の中を進み、やがてシャクナゲ林の道になる。余り人が訪れないのであろうか踏み後も薄く、風情溢れる中を歩いて山頂に着いた。将監峠からは結局2時間半もかかってしまった。苔むす山頂は樹林の中で展望は余り利かないが、しっとりとしていて素晴らしい。山梨百名山の山頂標識が立つ中で写真をとり、しばらく休憩する。下りは飛竜権現に出る前にシャクナゲ林を強引にショートカットして縦走路に下り、「10分くらいは稼いだかな」と自己満足する。再び縦走路を黙々と将監峠に向かう。途中1回の休憩を挟み2時間半掛かった往路を2時間を切って将監峠に戻った。歩き始めてもう6時間半を過ぎていて少々お疲れ気味である。朝食を摂った場所で今度は昼食を摂る。


飛龍山山頂付近は見事なシャクナゲの林になっている 右は唐松尾山頂

再び気合を入れて今度は唐松尾山を目指して縦走路を西に行く。なにやら和名倉山の思い出が蘇る牛王院平・山の神土は直ぐそこであった。ここで和名倉山への道と水平道(崩壊により通行禁止措置がとられていた)を分けて唐松尾山への道に入る。2箇所の土石流跡は新しい道も付け替えられていて危険を感じることも無く通過できた。唐松尾山頂の直ぐ近く、このコースで随一の展望を誇る御殿岩分岐に来るが、登り20分・下り15分のそこまでは食指が伸びなかった。
将監峠を再出発して1時間10分でここも展望の利かない唐松尾山頂に着いた。予定時間より少し早かったのでこの先も読めて少し安堵する。

 
主脈縦走路はニホンシカの食害がひどいがシャクナゲが咲けば見事だ

唐松尾山からは小さなアップダウンが続き、笠取山へ延びている。見事なシャクナゲ林を抜けてカヤトの中に入るとシカの鳴き声が聞こえる。私に気付いて仲間に知らせているのだろうかと思う。その鳴き声を聞くと愛しくなるのであるが、カヤトの中に立つ樹皮のかじられた悲惨な状況を見るととても同情などしていられなくなるのである。多摩川源流の水源保養林を守る東京都もお手上げ状態なのである。「ここはシカの生育の適正規模に駆除するしかないのかなー」と思うのである。
唐松尾山から3ツ目のピークを過ぎるとカヤトの斜面を大きく下り、やがて笠取山の案内看板が目に入る。疲れた足に少し負担のある登りを凌ぐと笠取山の稜線だ。小さなアップダウンを超えると今日初めての登山者と出会う。そして笠取山に立つ。更に5分ほどで山梨百名山の標識が立つ山頂に着いた。こちらのほうが断然見晴らしが良い。雁坂嶺や雁峠などが良く見える。展望を楽しみながらしばし休憩だ。


左が笠取山頂 右はわずか西にある山梨百名山笠取山


カヤトの先に見る笠取山 山頂は奥で見えない

笠取山からは急傾斜の道を一気に下る。振り返ると笠取山がドームのように聳えている。ここが撮影ポイントかなと思いカメラに収める。雁峠へに続く奥秩父主脈縦走路と別れ、笠取小屋への道に入り笠取山頂から30分で笠取小屋に到着した。週末だけの営業で誰もいない。休憩していると笠取山山頂付近であった登山者が下りてきて、今日は避難小屋に泊まるそうだ。私は今日の終着まではまだまだたっぷり距離を残しているので話をするまもなく笠取山の登山口作場平橋への道に入る。
小屋から2分ほど下った水場で渇いたのどを潤しペットボトルに水を補給して沢筋の登山道をグングン下る。一休坂で一息入れた後、作場平橋に下り、休むことなく舗装道路を歩き、一ノ瀬まで約3.5キロを歩き、朝4時半から12時間歩き続けて16時半、駐車場所に戻ったのである。
その割に疲れを感じさせない充実の多摩川源流域の山行であった。


水晶山 スイショウヤマ 標 高 2158m 標高2000m超峰 山 域 奥秩父
古礼山 コレイサン 標 高 2112m 山 域
燕山 ツバクラヤマ 標 高 2004m 山 域
登 山 記 録
登山月日 2019年9月19日
登山経路 雁坂峠広瀬登山口5:40〜車道終点6:40〜雁坂峠9:15/9:30〜水晶山10:20/10:30〜古礼山11:00〜燕山11:55〜雁峠12:20(雁峠分岐往復約30分)/13:20〜林道ゲート15:55〜R140〜登山口16:30
行動時間 登り 下り 合計 10時間10分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候
メンバー 単独
情   報
アクセス 登山口&下山場所(林道ゲート)までR140から舗装道路
トレイル 雁坂峠までは川原歩きもあるが概ねよく整備された登山道 稜線上は笹原・苔むす樹林帯の中快適トレイル 雁峠からの下山道は上部は川原歩きも私有林道
水場・トイレ 水場は稜線以外は沢水とれる toiletは道の駅みとみ以外はない
その他 甲武信小屋直前の木賊山から飛竜山までの奥秩父主脈稜線がつながった
山行記


雁坂峠登山口・徒渉箇所の木橋


川原歩きが終わると笹原の登山道


雁坂峠


雁坂嶺↑ 雁坂峠 ↑水晶山

雁坂峠の広瀬登山口は「道の駅みとみ」からR140を隔ててすぐ先であった。数台停められる駐車場に車を停めて夜明けを待って出発した。登山道はすぐに車道に出た。この車道私有道路のようで、登山者は勿論ほとんど利用されている様子は無いが、道路幅も広く立派な舗装道路である。R140の雁坂トンネル料金所を下に見ながら久渡沢沿いを進んでいる。もしかしたら「雁坂峠越えの道路を作ろうとしたものなのだろうか」と思わせられるほど山中深く延びていた。しかし1時間ほどで車道終点に着くと本格的登山道入口になっていた。軽食を取り登山道に入ると、沢歩きのナメラ沢などの入渓地点もあり、小さな支沢が久渡沢に合わさっていて何度か徒渉しながら川原歩きが始まった。登山道は水量豊かな久渡沢から支沢の峠沢沿いに進んで、やがて樹林帯に入って行った。樹林帯は笹原の中、急斜面にジグザグ切った快適な登山道が続いていてとても歩き易い。稜線間近になると富士山も姿を見せた心躍る道であった。少々疲労を覚えるころ雁坂峠に到着した。針ノ木峠・三伏峠と並んで「日本三大峠」と云う看板が立てられていた。この付近の管理は埼玉県の管轄ようである。峠のベンチで軽食取りながらしばし休憩した。
水晶山への縦走路は笹原の中快適トレイルが続いていて、樹林帯に入ると苔むす癒しにトレイルであった。雁坂峠から緩く登って50分ほどで水晶山に到着した。ここにも埼玉県が設置したベンチがあったが三角点は見当たらなかった。ベンチで一息入れた後は再び縦走路を行くと反対側から単独行の若者が登ってきて情報交換した。古礼山を巻く登山道もあったが、稜線上を忠実に歩いて水晶山からは40分で古礼山着いた。古礼山のすぐ先の笹原にはベンチが設置され休憩場所があった。古礼山からまた縦走路に入り快適トレイルを行く。小さなアップダウンが有り、登るたびに燕山かと思うが3度目の小ピークが燕山であった。樹木に手製の山頂標識が付けられていたが、それを見落とせば通過するほどの目立たないピークであった。燕山から少し進むと一気の下りになって雁峠下って行く。眼下に笹原の雁峠そして前方には笠取山が見える絵になる景色が広がっていた。ベンチが数基設置された雁峠には正午過ぎの到着となった。水晶山付近で交差して引き返してきた若者と山談義を楽しみながらしばしの休憩である。
「笠取小屋方面に回って作場平に下る」と云う若者の後を追って、10年以上も前に飛竜山から笠取山まで歩いた時の奥秩父主脈縦走路の雁峠分岐まで足を延ばして未踏区間を繋いだ。時間があれば笠取山も登ろうと思っていたのであるが、今はもうそんな余力は残っていなかった。雁峠に戻って広瀬への道を下る。笹原を過ぎて樹林帯に入ると広川の源頭で、川原歩きになって徒渉を繰り返していると渓流釣りの2名がいた。1時間ほど川原を歩いて林道跡に出た。林道を黙々と下ると先ほどの渓流釣り師が急ぎ足で追い越して行った。雁峠から2時間半かけて林道ゲートに下り着いた。この林道も私有道路のようでゲート脇には「私有地に着き登山競争・トレイルランニングは禁止」の看板が立っていた。雁峠から下ってきた道は登山案内書に記載されていない分を知った。ゲートからは舗装道路をR140まで歩き、休業中の旅館鶏冠山荘から登山口まで20分ほどの国道歩きであったが、さすがに疲労困憊になって広瀬の雁坂峠登山道入口に着いた。早朝5時半から11時間を超えるロングラン登山ではあった。


笹原の道・苔むす道


水晶山・古礼山


快適縦走路を燕山へ


雁峠


笠取山付近の雁峠分岐(後方が燕山・古礼山・水晶山)

金峰山〜大弛峠の記録

大弛峠〜国師ヶ岳〜甲武信ヶ岳〜木賊山の記録

木賊山〜雁坂峠の記録

 

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