越後三山
(八海山・中ノ岳〜丹後山・下津川山・ネコブ山) 

日本二百名山 八海山 ハッカイサン 標 高 1778m

山 域

越後三山
登 山 記 録
登山月日 2003年8月6日
登山経路 山口〜(芝原)二合目登山口7:35〜四合目清滝8:30〜千本桧小屋11:30/12:10 〜入道岳13:15/13:20〜大日岳14:00カッパ倉15:00〜稲荷清水15;50〜登山口16;20
行動時間 登り5時間40分 下り3時間 合計8時間45分(休憩時間含む)
天  候 晴/曇
メンバー 単独

情  報

アクセス 山口から芝原まではダートの林道も良く整備されている
トレイル 屏風道はきつい岩場が続く厳しい登山道 新開道は比較的に緩い登山道
水場・トイレ 4合目に水場 千本桧小屋には水はない 新開道は稲荷清水に水場
その他 夏場には登る山ではない
山行記


入道岳から見る大日岳とその山頂

早朝4時半に長野を出て、6時半には六日町に着いた。
八海山ロープウエィ駅に廻るが始発は8時のようである。しかしロープウエィを利用してお手軽登山する気はさらさらない。山口二合目の登山口で支度をしていると長野ナンバーの車が到着した。山好きの中野市のTさんという方で私とは同年輩である。山自慢をしながら一緒に登山道に入る。
四合目までは杉木立・雑木林の中を歩く。清滝小屋で一息入れていよいよ鎖場の連続する屏風道コースの核心部にかかる。清滝から摩利支天の石標の立つ七合目まではコースタイムと同じ1時間40分を要した。吊るされた鐘を大きく鳴らして、ここでも小休止をはさむ。屏風道の岩壁が迫り、山頂の八ッ峰の岩稜が威容に見える。更に鎖場は続き還暦過ぎたおじさん二人には目一杯の急登をよじ登る。稜線に立つと避難小屋が見てきてほっとする。草付の稜線を15分ほど歩いて千本桧小屋に到着した。ここまで4時間、ガイドブックのコースタイム通りであった。内心コースタイムの八掛けくらいで歩きたいものといつも思っているのであるが、急坂の上にこの暑さでは仕方ないところであろうか。着ているものは上から下まで汗が滴り落ちている。
ここでロープウエィを利用して先着していたものと歓談しながら昼食休憩を取る。真夏の平日、ロープウエィを利用しここまで足を伸ばす登山者は15人程度であった。
八ッ峰に向うが尾根道を遠慮して迂回路を急ぐと大日岳の直下の稜線に出る。これでは迂回しすぎであった。ここでTさんと分かれて一人、山域最高峰の入道岳に向うがガスがかかり始める。わずかの距離の入道岳山頂には「丸ヶ岳」と言う標識が立っていて戸惑う。「丸と入道」同じ意味かと納得。来た道を振り返ると雲の切れ間に大日岳が姿を現す。このロケーションから言うと、この山は岩場に紅葉が映える秋が一番の適期かなと思う。
ガスの中では期待した越後三山の展望も利かないので急ぎ大日岳にもどり岩場を登る。ここでも写真を撮るだけで後は新開道を山口二合目まで戻った。新開道は下り始めこそ屏風道に負けないほどの急坂で、鎖場もあるが、暫くすると岩場から逃れて土の登山道となり随分と快適である。無理して屏風道を登るよりはこちらを利用した方が安心して楽しめる。駐車場では素裸になって汗を拭き体のほてりを覚ましてから着替えて車に乗ったのである。

 

日本二百名山 中ノ岳 ナカノダケ 標 高 2085m

山 域

越後三山
越後百山 兎岳 ウサギ 標 高 1926m

山 域

越後三山
大水上山 オオミズカミヤマ 標 高 1830m

山 域

越後三山
越後百山 丹後山 タンゴヤマ 標 高 1809m

山 域

越後三山
登 山 記 録
登山月日 2002年7月9日
登山経路 十字峡5:40〜日向山8:30〜中ノ岳10:25/11:15〜兎岳13:15〜大水上山13:40 〜丹後山14:20/14:40〜栃の木橋17:00〜十字峡17:40
行動時間 登り4時間15分(中ノ岳まで) 下り6時間25分(丹後山まで縦走) 合計12時間(休憩時間含む)
天  候 曇/雨/晴
メンバー 単独

情  報

アクセス  三国川ダムの終点が十字峡
トレイル 最初から最後まで急登に次ぐ急登  丹後山までの縦走路はまさに稜線漫歩
水場・トイレ 登山口と避難小屋にある 丹後山にも避難小屋・水場あり
その他  
山行記


丹後山から見る中ノ岳

梅雨の晴れ間を縫って越後三山の中ノ岳・八海山を登ろうと出かけたが生憎の台風6号の接近により中ノ岳だけの登山となった。
三国川ダムは六日町から一直線で迷うこともない。行き止まりの林道ゲートに車を停める。早朝5時前の平日にもかかわらず関東ナンバーの車が止まっているがどうもこれは渓流釣りのファンのようである。

軽食とパッキングを済ませ林道を歩き始めるが、中ノ岳直行のコースとは違うことに気づき、登山訓練センターまで引き返して改めて出発だ。
登山届けには、昨年のこの時期の行方不明者(神奈川県の61歳女性の単独行)の捜索依頼のポスターが貼られている上、中ノ岳まで6時間の所要時間が掲示されていて長丁場を覚悟し緊張する。予定では中ノ岳から丹後山までの雲上の散歩を楽しもうと思っているのだが、それも天気と時間との相談である。
まずは中ノ岳を征服しなければならない。
崩落防止のコンクリート擁壁に付けられた階段を登りはじめるが、噂にたがわぬ急坂が続き、最初から大汗を搾り取られる。その上梅雨のこの時期湿度も高いのだからその量といったら大変なものである。二合目標識のあるキタゴヨウマツに囲まれた千本松原に着く、時計を見ると1時間10分でここまで来た。ガイドブックのコースタイムはと開いてみると、2時間半の所要時間となっている。
「うそだー、俺がそんなに足が速いわけはない」。さらに急坂は五合目の日向山まで続くが気合が入っているせいか休憩も取らず、1時間半で登りきる。(これはコースタイム通り)
もうここまで来ると、着ているものはびしょぬれで、ズボンなどは汗が滴り落ちているのである。気合だけで標高差1000mを2時間40分ほどで登りきったのである。目指す中ノ岳山頂は雲の中であるが、兎岳と思しき稜線も雲間にかい間見えて、やっと先が見えてきて安心である。
日向山からはしばらく残雪もところどころに残る生姜畑という平なトレイルを歩く。途中には六合目の標識もやり過ごす。七合目前から再び中ノ岳への最後の急登が始まる。もう日向山までのようには気合も乗らないし、息も続かない。それでも「八合目まで休憩を取らないぞ」と決めてもがく「なんと長い間だなー」と思いながら登りきると、そこはなんと九合目標識の立つ池の段であった。八合目標識は急坂の途中で設置する場所がないから省いてあったのだろうか、それとも滑り落ちてしまったのであろうかと推測するが、いずれにしても頑張った自分に満足するのであった。何しろ九合目標識には山頂まで0.3キロとあるのだからもうるんるん気分である。
緩やかな最後ののぼりを楽しんで、10時半前に4時間50分で山頂を踏んだのである。
6時間コースを1時間以上早く登れたのは私にしてみれば驚きであった。
山頂はあいにくガスの中で展望はゼロであるが、北峰に設けられた避難小屋がガスの切れ間に時々のぞく、それだけでも満ち足りた気分になり、昼食と写真撮影で50分も山頂スティを楽しんだ。
まだまだ時間もたっぷりあるし、「俺はピークハントが目的の登山者ではないぞ」と丹後山までの縦走を始めることにした。とにかくこの名山に登って、ピストンだけではいかにももったいないのと、最近の私は山の中に身をおくことで随分と気持ちが晴れるのである。できるだけ長い時間山の中にありたいと心から思っているのだ。
池の段に下り丹後山への縦走路に入る.。
ニッコウキスゲとドウダンツツジが今を盛りに咲き誇っているのを見ると思わずシャッターを切り、縦走路に回ってよかったなーとハナから思う。しかしながら遠くに雷の音も響けば、天候の悪化が心配で少し足を速めるが、兎岳の手前のピークにつくころから降り出した雨はとうとう本降りとなり、汗でぬれた着物をを包んだ雨衣を激しくたたく。兎岳を越えて大水上山につくころには先が見えない状態になるが、周囲が明るく感じるので上がるのももうすぐだろうと思う。
「利根川水源地」標識につくころには完全に雨は上がった。雨具を脱いで一休みの間に見る見る間にガスも切れて、太陽とともに今まで歩いてきた中ノ岳からの稜線と、これから向かう丹後山までのチシマササの草原が見えてきて大感激である。
やはり苦労は報われるというものか。
それにしてもなんというすばらしき景色であろうか、ニッコウキスゲが満開で、チシマササの笹原が漣を打つ様はこの世の楽園で極楽である。
極楽の中を丹後山まで雲上漫歩。景色はさらに開けて巻機山に続く峰峰から、尾瀬の山々が望まれて、振り返れば中ノ岳が大きくそびえている。丹後山で濡れたシャッツと靴下を絞りながら、しばしの休憩と展望を楽しむ。
飽くことのない展望を惜しみながらジャコの峰にくだり、朝登った日向山への急坂以上の坂を下って、栃の木橋に下りた。栃の木沢はじめ幾つかの沢の水を集め、流れる三国川峡谷とそこに流れ落ちる滝に圧倒されながら林道を40分ほど歩き、朝出発してからから丁度12時間後の17時40分十字峡に帰りついた。
急坂のぼり・縦走・高山植物・ガスと登山のエッセンスがぎっしり詰まった、まさに自然を満喫した登山であった。
六日町の五十沢温泉で汗を流した。

 

 2008.10.10 荒沢岳〜兎岳〜中ノ岳〜越後駒縦走記録

 


下津川山 シモツゴウヤマ 標 高 1927m 越後百山

山 域

上越国境
本谷山 ホンタニヤマ 標 高 1860m

山 域

上越国境
登 山 記 録
登山月日 2008年6月27日〜28日
登山経路 6月27日
南魚沼市十字峡8:30〜内膳落合9:35/9:45〜管理小屋12:05/12:20〜国境稜線(小穂口ノ頭)14:30/15:10〜本谷山15:35/15:50〜小穂口ノ頭16:10
6月28日
小穂口ノ頭5:10〜下津川山8:20/8:35〜小穂口ノ頭11:30/12:05〜1280m13:20〜内膳落合14:45〜十字峡15:55
行動時間 第一日目  7時間40分
第二日目 10時間45分 合計 18時間30分(休憩時間を含む)
天  候 第一日目 晴  第二日目 晴
メンバー 単独

情  報

アクセス 三国川ダム上流の十字峡まで舗装道路
トレイル 内膳落合までは林道 本谷山までは整備されている 下津川山までは笹薮をかき分ける
水場・トイレ 水場は内膳落合から上にはない トイレは十字峡登山センターにある
その他 残雪期に登る山

山行記


内膳落合から4時間の急坂を登って森林限界を抜けると左に本谷山右に下津川山が見えてくる


国境稜線の小穂口の頭に登りつきテントを張るガスの掛かり始めた本谷山を踏む


小穂口の頭〜笹原の先に見える下津川山(この笹原を行く)


縦走路の中間から本谷山方面と下津川山方面を見る

 
マイナー12名山のネコブ山を見ながら山頂直下のヤブをこぐ


漸く登りついた山頂の先には巻機山に続く小沢岳や三つ石山が眼前に開けていた

下津川山は利根川源流部にあり、新潟県は三国川の源流部に当たる上越国境の山である。巻機山から丹後山への中間に位置しているので、山頂を踏むのは残雪期に多いようである。
2週間前、飯豊連峰を大石山〜頼母木間で同行した越後の藪山中心に歩いている女性から「昨年秋、本谷山に登る登山道を国境稜線に登りヤブ漕ぎをして下津川山の山頂に立った。日帰りだったが林道に下るとヘッドライトをつけた」と言う情報を得ることが出来た。以前から同じ登山道を歩いた報告をネット上で見ていたので「稜線上で幕営すれば問題なく山頂を踏める」と言う思いが現実のものと思えるようになり早速出かけた。

梅雨の晴れ間が2日間続きそうな日を狙っていたが、うまい具合に計画実行が出来た。
自宅を5時前に出て登山口の南魚沼市の三国川ダム上流の十字峡には8時前には着くことが出来た。十字峡登山センターのベンチで朝食をとり、幕営道具が入ったザックを担いで8時半には林道に入る。6年前、同じ時期に中ノ岳〜丹後山を縦走して下った思い出の道ではあるが殆ど記憶からは消えていた。丹後山への登山口栃の木橋には45分で着く。そのまま林道を進み、内膳落合には十字峡を出て1時間5分で到着した。林道は落石・倒木が散乱していて今は車の通行は無理である。登山口で内膳谷にかかる橋のたもとから川原にくだり、4リッターの水を補給する。これから先に水場はないのである。
一気に重量を増したザックを担いで最初から急坂の続く「中尾ツルネ」に入る。見る見る間に汗が滴り落ちて、着衣は濡れるがままだ。それでも何回か息を入れることが出来る尾根も有って、程よい休憩ポイントになっている。登山口から2時間少し頑張って、昼食休憩を取ろうかと思うところに突然小屋が現れる。「避難小屋だろうか」と周囲を見るがドアーは固く鍵をしたままで、「関係者以外立ち入り禁止」の看板がかけられていた。2階に上る階段で腰を下ろし、昼食をとる。
昼食の後、再び歩き始めると10分ほどで1280mの三角点峰に登りつく。前方には漸く国境稜線が見え、右側には残雪のネコブ山が見える。三角点から50mほど下って又急坂の登山道になる。ザックの重さに悲鳴を上げながら、何回も腰を下ろし息を繋ぎながらよじ登る。「今日は国境稜線まで」と思えば慌てることはないのである。潅木帯を抜けて展望の開けた稜線に出ると心地よい風が吹いていた。国境稜線までは直ぐそこである。曇り空の下ではあるが越後沢山・本谷山・下津川山・ネコブ山が良く見える。疎らな草地にはイワギキョウも可憐に花開いていて急坂をもがいてきた苦労も吹き飛ぶと言うものだ。
十字峡から6時間、内膳落合から5時間後の14時半には今日の幕営地、上越国境稜線の「小穂口ノ頭」に登りついた。利根川の源流部の谷が良く見えるがその先の尾瀬方面の展望は霧に閉ざされていた。ザックを下ろし一息入れる。ちょうどテント一張張れるスペースもあって安心だ。テントを張る前に本谷山を踏みに出かける。山頂までは30分も掛からない。丹後山・越後沢山方面へは薄い踏み跡見えるが霧の中に消えていた。
小穂口ノ頭」に戻り、テントを張る。草地の上でクッションも利いていて絶好の幕営が楽しめる。どこを見ても人の気配を感じない感動の中で担ぎ上げたロング缶のビールと紙パックの日本酒3合を飲む。夕食はこれも手抜きのコンビニ弁当を食べると疲れと酔いで一気に睡魔が押し寄せる。夜半には少し風が出てフライシートが音を立てるが気になることもなく国境稜線の一夜は快適に過ごすことが出来た。

4時には眼を覚ましテントの外に出てみる。夜明け前で周囲の山々に霧がまとわりついて怪しい天気であるが、雨の心配はひとつもない。
朝食はラーメンを作る。朝食の後シェラフなどを片付けパッキングをして夜明けのテントの外に出てみると目指す下津川山が朝日を浴びていた。サブザックに水と食料と必需品を詰め、雨着を着て笹薮に入る。
ここからは完全に道なきヤブ漕ぎが始まる。目標の定まらぬ笹薮を少し進むと笹原の向こうに稜線が見えてくる。笹薮と潅木の中を強引に突破して稜線に着くと利根川側はスパッときれ落ちていた。雪食により岩盤がむき出しなのである。崖頭の縁を薮を掻き分けながら進む。以前登山道があったというが、完全にヤブに帰している。しかし何となくルートが見えるところもある。
目指す下津川山頂は朝日を浴びて輝き始めていて道を間違える心配はない。笹薮の中にはアズマシャクナゲとナナカマドの幼木が混じり、更に蜜ヤブとなっている。窪地になっているところはササの背丈も高くなり、藪をくぐるようにして突破する。1時間もすると、歩いてきた後を振り返ることが出来て「随分と来たな〜」と言う思いがする。ブヨなどの虫がまとわりつき始め、防虫ネットを被るがあまり効果はなく、食われるままである。
小さなアップダウンが続くが大きくは2回ほどのアップダウンを乗り越える。利根川側は山頂直下まできれ落ちていた。右側の新潟県側には下津川山から伸びる稜線上にネコブ山がどっしりと見える。ヤブ漕ぎに疲れて頭をもたげると随分と素晴らしい山容が疲れを癒してくれるのであった。下津川山直下はシャクナゲ混じりの密ヤブとなり更に厳しいヤブ漕ぎであった。テントを張った小穂口ノ頭からは3時間と見ていたヤブ漕ぎも予定を10分オーバーしたが、8時20分には難関下津川山に立つことが出来た。三角点の脇に下津川山の山名プレートが伏せられていた。近くのナナカマドの木には「県境を歩く会」の小さな看板も掲げられていた。
目の前には巻機山に続く小沢岳・三つ石山が良き見える。(私は巻機山と勘違いしていた)小沢岳の右後方に尖って見えるのが巻機山である。尾瀬の燧ケ岳や平ヶ岳方面も黒い山体を見せている。新潟県のマイナー12名山の一座ネコブ山はここから延ばした支稜線に突起している。虫除けネットを被りながらパンをかじり展望を楽しむ。帰りのことを考えると長居はできない。15分ほどの滞頂の後、往路を戻る。来たときの学習効果もあり、少しは時間短縮できるかなと思った復路も結局は大差のない3時間を要してキャンプ地の小穂口の頭に帰り着いた。
テントを撤収し周囲の山々に別れを告げて中尾ツルネの下山に掛かる。ゆっくり下ろうとは思うのであるが帰心矢のごとくである。休憩もそこそこに下って内膳落合には2時間40分更に50分で十字峡には16時前に帰り着くことが出来た。十字峡には散策を楽しみ観光客が見えたが山中では誰にでも会うことのない2日間の下津川山ではあった。

 


ネコブ山 ネコブヤマ 標 高 1794m マイナー12名山 山 域 越後山脈
桑ノ木山 クワノキヤマ 標 高 1496m - 山 域
登 山 記 録
登山月日 2016年4月16日
登山経路 三国川ダム管理棟4:00〜十字峡5:00〜997m三角7:00頃〜1196m標高点付近7:50〜桑ノ木山9:15〜ネコブ山10:30/11:00〜桑ノ木山12:00〜十字峡14:40〜三国川ダム管理棟15:40
行動時間 登り 6時間30分 下り 4時間40分 合計 11時間40分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候
メンバー 単独
情   報
アクセス 三国川ダム湖畔道路の十字峡まで舗装道路が続くがこの時期ダム管理棟までしか入れない
トレイル 鉄管路から上部の尾根に小枝・藪が被さるが登山道ある残雪上はトレースを追う
尾根直登の急登を凌ぎ標高1000mを超えると快適残雪歩きが楽しめる
水場・トイレ 鉄管路の登り口にトイレ付きの小公園あるがこの時期閉鎖中
その他 ネコブ山山頂からは越後三山・利根川源流・巻機山などの大パノラマが楽しめる
山行記


三国川ダム天端から湖畔道路を歩いて五十沢発電所鉄管路へ


標高1200mを超えると残雪たっぷり・後方に八海山が聳えている


中ノ岳〜兎岳〜丹後山〜本谷山〜下津川山利根川源流の山々


桑ノ木山の先にネコブ山


ネコブ山←(桑の木山)→巻機山

夜明け前に三国川ダム天端から管理事務所の駐車場に車を付けた。4時ジャストヘッドランプを点け、日帰り支度でまだ冬季通行規制中の湖畔道路のゲート脇を抜ける。少雪の今年、湖畔道路には所々に落石はみられるが残雪はなく、ヘッドランプの明かりを消すころには十字峡に着いた。越後三山中ノ岳への登山基地であり、その奥の内膳落合からの下津川山に登った時にはここまで車が入れたので、ちょうど1時間のアイドリングであった。
三国川の橋を渡り十字峡トンネルを抜けると、ネコブ山への入山口になる五十沢発電所に着いた。ネコブ山は登山道無き山であるから、案内看板などはない。付近は小公園になっていて閉鎖されてはいたがトイレもあった。入山口の鉄管路を見上げると導水管のわきに鉄製階段が設けられている。高度差約200mかと思われる。身支度を整え休む間もなく階段に取り付いた。急傾斜の階段は梯子を上るような感覚で両脇の手摺につかまりながら登って行く。50mほど高度を上げると勾配も緩みコンクリートの階段に変わった。ゆっくりと登って20分ほどかかって鉄管路の最上部に着き、その先は岩場を登りあると展望の良い休憩ポイントであった。鉄管路を見下ろしながら一息入れていると後続が登ってきた。見るからに山慣れした地元の屈強な3人組で「これから下津川山まで往復する」と云って先に尾根に取り付いていった。私は「あわてることはない自分のペースでゆっくり行こう」と言い聞かせ藪が切り開かれてはいるが小枝が被さる煩い尾根道に入る。
忠実に尾根に切ってあって急登の連続である。ザックに括り付けたストックが小枝に引っかかるので手に持つことになると、藪が煩わしいことこの上ない。時々岩場や痩せ尾根も現れるが、それほど危険を感じることはなかった。途中朝食休憩を挟みながら急登を凌いで標高900m付近まで登りあげると傾斜も緩み残雪が現れた。三角点のある1000m付近からは残雪と夏道を交互に歩き標高1100mほどに着くとテントが一張あった。ここから先は完全な雪道となり、軽アイゼンを履いた。緩い勾配の雪原を先行者のトレースを追うだけであるから気は楽であるが、急登を登った疲れが出て少しもピッチが上がらない。後方に見える八海山や中ノ岳に目をやりながらゆっくりゆっくりと登って行く。やがて桑ノ木山の先にネコブ山が姿を現す。鉄管路の入山口から3時間で着くものと思っていた桑ノ木山には4時間以上もかかってしまい少々焦った。
桑ノ木山から見上げるネコブ山は標高差300mであるが、手ごわい急登が目に入り、「2時間はかかるだろうか」と不安になる。桑ノ木山で水分補給してネコブ山に取り付く。いったん鞍部に下って先行者のトレースを追う。少々雪割れ個所もあるが危険を感じるところはなく、時々小灌木の中に入って高度を上げて行く。桑ノ木山から1時間ほどでネコブ山の肩に着いた。一か所藪をかき分けると山頂へ雪原が続いていて、昨夜山中泊した男女パーティが下ってきた。暫し立ち話のあとネコブ山山頂に向かうと桑ノ木山からは1時間15分ほどでネコブ山山頂に着いた。
山頂はまさに大パノラマ大展望が開けていた。来し方を振り返ると越後三山でその右側に丹後山〜水上山〜本谷山〜下津川山の利根川源流の上越国境稜線が連なっている。下津川山の先には小沢岳そして牛が岳〜巻機山〜割引岳だ。これらの山の先には南会津・尾瀬・日光の山々もかすみながら姿を見せている。そして大兜山を最後に魚沼平野が霞んでいる。私はこの大展望の峰々をほとんど踏んでいるので、感動がよみがえるのであった。スマホで動画を撮り、大パノラマをカメラに収めながら昼食休憩をとった。下津川山へ続く尾根は痩せ尾根も見えて少々厳しい縦走路である。山中一泊すれば下津川山往復も問題なさそうではある。
30分ほどの山頂ステイの後、往路を下る。気温が上がって軽アイゼンに雪がくっ付き団子になるので、ネコブ山の急坂を下り切るとアイゼンを外して快適に下って行く。絶好の天候で汗がしたたり落ちる陽気である。1時間で桑ノ木山に下り水分補給、さらに1時間で標高1000mほどに下り藪の煩い尾根の急坂を何回か尻もちつきながら下って行く。やはり疲労と筋肉痛で足のツッパリがきかないのである。下方に五十沢発電所や鉄管路が見えてくると先に下ったテント泊の男女2人組に追いつく。鉄管路上部の岩場を下ると後方に下津川山往復したッ屈強な3人組の声がする。結局今日この山中に入った3パーティ6人が同時下山となったのである。鉄管路脇の階段を慎重に下り、湖畔道路に下った。湖畔道路は朝とは反対の左岸側を歩いたが時間は変わらず1時間かかった。
三国川ダム天端からは桑ノ木山への鍋倉尾根がよく見えた。




ネコブ山の肩・ネコブの山頂


ネコブ山頂から越後三山


下津川山・巻機山




六万騎山 ロクマンキヤマ 標 高 越後の里山 山 域 南魚沼市
登 山 記 録
登山月日 2023年9月23日
登山経路 六萬騎城址公園入口14:00〜六萬騎山14:25/14:50〜公園入口15:10
行動時間 登り 25分 下り 20分 合計 1時間10分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候
メンバー 単独
情   報
アクセス 六萬騎城址公園までは一般道
トレイル 義母木でつくられた階段状の遊歩道
水場・toilet toiletは神社境内にある
その他 平野部に突き出した城址
山行記


六萬騎山山頂


公園入口にある神社・山頂から米どころを見る



六萬騎城址公園の駐車場には城址の謂れが書かれた看板が立っていた。上杉氏の山城であったが、上杉氏が米沢に移封の後は廃止された山代のようである。階段を上ると神社があり、神社横から遊歩道として整備された登山道が続いていた。やがて擬木で作られた階段状の遊歩道となりいくつかの曲輪を見ながら山頂に続いていた。入口には頂上まで0.5キロ25分と云う表示があったが、表示通り25分ほどで「六萬騎城址」の標石が立つ六万騎山に登りついた。山頂からは米どころ魚沼平野が望まれた。一息入れていると途中で追い越して切ら同年配氏が登りつき、しばし山談義を楽しんだ。

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