2005年夏 北岳〜間ノ岳〜仙塩尾根〜塩見岳〜三伏峠へ
(第3日〜4日目 8月12日〜13日)

蝙蝠岳 コウモリダケ 標 高 2865m 日本標高順40位

山 域

南アルプス
塩見岳 シオミダケ 標 高 3056m 日本百名山

山 域

南アルプス
本谷山 モトタニヤマ 標 高 2656m 隠れ名山

山 域

南アルプス
登 山 記 録
登山月日 8月12日〜13日
登山経路 8月12日
雪投沢キャンプ場7:30〜北俣岳分岐8:20〜蝙蝠岳9:50/10:00〜北俣岳分岐11:50/12:00〜塩見岳12:40/12:50〜塩見小屋13:45/13:50〜本谷山15:50〜三伏山〜三伏峠16:45

8月13日
三伏峠6:05〜塩川土場8:45

行動時間 第2日 9時間15分(休憩時間を含む) 第3日2時間45分(休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 広河原〜北岳山荘 第2日北岳山荘〜雪投沢源頭
塩川土場から伊那大島・松川インターへのバスは1日2便(8:30と12:50発)
トレイル 北俣岳は岩稜地帯 蝙蝠尾根はハイマツ帯の砂礫の中を歩く
塩見小屋〜本谷山への登り返しは厳しい
水場・トイレ 小屋以外には無い
その他 蝙蝠尾根にはライチョウ多く、北股岳の岩場にはウスユキソウが咲く


蝙蝠岳山頂


山頂ではライチョウが迎えてくれました


一瞬霧が晴れて蝙蝠尾根の彼方に姿を見せた蝙蝠岳


北俣岳の岩場に咲くウスユキソウ


6年ぶりの塩見岳東峰と西峰


塩見岳山頂稜線



三伏峠へは本谷山を越える

山行記

(第3日目)
雪投沢キャンプ場の一夜は悲惨なものであった。稜線から30mほど下ったハイマツ帯にテントを張ったのであるが、夜半から吹き出した強風がテントを揺すり、その上雷鳴がとどろき始め雷雨となりフライシートをたたく。実は今回、テントを固定するペグを忘れて来てしまったのである。大きな石にロープで縛り付けても、強風にあおられ徐々にテントが動き始め、その都度ポールを手で押さえる。雨が収まるのを待って何回も外に出てテントを確認しなければならない羽目になった。肝を冷やしながらまんじりともしない一夜であった。(10分ほど下った水場の途中にはダケカンバの林の中にしっかりとしたテンバがある)
早朝も雷鳴がとどろき強風収まらず、夜が明けても行動できずに悲観的になる。停滞も覚悟しながら時間を過ごす。6時半を回った頃から徐々に風も収まり雨も上がったようで、隣にテント張った明治大学の学生がテントを撤収し始めた。私もそれにつられてテントを撤収し、7時半には学生より先に行動開始する。
雨は上がって時折ハイマツ帯の全容が開けるがまだまだ強風とガスの中である。
稜線に登り返し、塩見岳の脇を固める北俣岳の急登にかかる。厳しい登りであるが弱気にはなれない。気合いを入れて蝙蝠尾根との分岐・北俣分岐に登り着く。
相変わらずの霧深き中ではあるが、今日は三伏峠までの行程であるから、ここは予定通り蝙蝠岳を往復することにする。分岐にザックをデポし、サブザックに必要品を詰めて軽荷になって蝙蝠尾根に入る。
北俣岳の岩場を慎重に越える。3回ほど岩場のアップダウンを繰り返すとハイマツ帯の砂礫の尾根道となる。走るように下り蝙蝠岳を目指す。下りきったところで蝙蝠岳から登ってくる登山者と遭遇し、お互いにびっくりする。そして情報交換。
やがて蝙蝠岳の山体に掛かり、ダケカンバや小灌木の登山道となる。周りはシナノキンバイやアズマギクのお花畑である。すぐに蝙蝠岳山頂への稜線に出てまたハイマツ帯の中を進む。緩い尾根道を登り切って蝙蝠岳山頂に到着した。
目の前には荒川三山が聳えているのであろうが残念ながら霧の中である。山頂で腰を下ろして軽食をとっていると目の前にライチョウが現れる。うまくは撮れないが何とかカメラに収まってくれる。
天候不順の中、今回の山行の最大目標の蝙蝠岳を踏めて満足感が沸いてくるのであった。10分間の短い滞頂で、蝙蝠尾根を引き返す。途中2人の単独行者と有って、激励しあう。ハイマツの砂礫地には再びライチョウが現れて心が和む。
時々強風が霧を吹き飛ばし登ってきたばかりの蝙蝠岳が姿を現して感動する。急いでカメラを向けるのであるが、なかなかうまくは撮れない。北俣岳の岩場に戻るとミネウスユキソウが見事に群生していた。
分岐に戻り、再び重いザックを担ぎ今度は塩見岳を目指す。岩の殿堂の塩見岳もこちら側の斜面はお花畑となっている。山頂に登り着く頃には青空も広がり始め大いに期待したのであるが、それもつかの間の出来事で、塩見岳山頂に登り着く頃にはまた霧の中に戻ってしまった。
6年前,息子と登った塩見岳ではあるが感傷的になる時間はない。写真をとって岩場を慎重に下る。
塩見小屋に宿を取った登山者が何人か登ってくる。塩見小屋前で一息入れる。塩見小屋は予約制になっている。
三伏峠まで3時間を覚悟して行動開始する。樹林帯に入ると雨は本格的になってきた。登山靴の中に水が入り音を立てるようになる。
そんなに強行軍とは思えない行程であるが3日目ともなると、やはり疲労の蓄積のせいか、少しの登りでもなかなか登り・下りモードの切り替えが利かなくなってくる。登山道の脇に何回かザックを預け、息を整えながら本谷山を登る。塩見小屋から1時間半という本谷山には2時間も掛かってしまう。後は三伏峠まで下りばかりと、ほくそ笑むのであるが、なんともう一山、三伏山を超えなければならず、一体どこまで登るのだと愚痴をこぼしながら1時間、三伏峠には17時近い到着となった。
霧雨降る中テントを張り、濡れた下着を着替える。ビールと日本酒を飲むともう何をする気も起きず結局食事もとらずにシュラフに潜り込むのであった。


(第4日目)
三伏峠キャンプ場の夜は静かなものであった。その前夜は雪投沢ではほとんど眠ることができない、荒れた夜を過ごしたので、よく眠ることができた。
南アルプスの出発は早く、夜明けの前の3時過ぎにはざわつき始め、5時過ぎにはほとんどの登山者が行動開始する。今日は塩川土場に下るばかりであるから、少しも慌てる必要はないのである。塩川土場発のバスが2本しかなく、8時半と12時50分である。当初は早起きして5時半に出て8時半のバスをと思っていたのであるが、ちょっとアクシデントがあり、12時50分のバスに変更する。
雨も心配になるとゆっくりする気にもなれず、6時にはテントを撤収して三伏峠の小屋を出る。
よく整備された登山道には合目標示もしっかり懸けられている。下りで1合間約20分と計算しながら下る。8合目から4合目の間は傾斜も厳しく木の根や岩場にロープの下げられているところもあり、緊張する。3合目の近くの沢に来ると傾斜もゆるみここでゆっくりと休憩する。後は沢沿いを下って塩川土場までは2時間50分で下ることができた。1番バスが出て20分後であった。
濡れたテントや、雨着を干したり、塩川小屋の小屋番の親父と山談義をしたりして2番バスを待つ。
4時間待ってバスで飯田線・伊那大島駅へ。更に1時間待って電車で2時間かけて岡谷駅へ、特急に乗り換え1時間で甲府駅へ。タクシーで6500円・1時間かけて芦安の駐車場へ。
塩川土場に降りて10時間後の19時近くになって車を回収して家路につくのであった。
家まで3時間・22時の帰宅になった

第1日目 広河原〜小太郎山〜北岳山荘
第2日目 北岳山荘〜間ノ岳〜仙塩尾根〜北荒川岳

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