塩見岳 シオミダケ 標 高 3056m 日本百名山 山 域 南アルプス
本谷山 ホンタニヤマ 標 高 2656m 標高2000m超峰 山 域
登 山 記 録
登山月日 2021年8月28日〜29日
登山経路 8月28日 鳥倉林道第三駐車場6:15〜豊口山登山口7:20/7:35〜三伏峠10:45/11:25〜本谷山13:00〜塩も小屋15:05
8月29日 塩見小屋6:05〜塩見岳7:10/7:35〜塩見小屋8:40/8:50〜本谷山10:45〜三伏峠12:05/12:45〜登山口15:05/15:10〜第三駐車場16:10
行動時間 8月28日 8時間50分 8月29日 9時間5分 合計 17時間55分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候 28日 晴 29日 晴
メンバー 屋子二人連れ登山隊
情   報
アクセス 大鹿村の鳥倉林道は終点まで舗装された快適山岳道路
トレイル 荒れた所もあるが概ねよく整備された快適トレイルが続く 塩見岳直下は岩場を直登する
水場・toilet 三伏峠までの7/10地点と三伏峠から10分ほど下った地点にある toiletは越路ゲート・登山道入口・各小屋
その他 日本百名山の人気のトレイル
山行記


三伏山から見る塩見岳


塩見岳から南alps北部主峰


第一日目


豊口山登山口・三伏峠


三伏峠野営場・三伏山


本谷山からシラビソ林を行く


塩見小屋・小屋からの塩見岳


鳥倉林道越路ゲートには6時前に車をつけたが、ゲートから先一般車通行規制のゲート前の第一駐車場はすでに満車で入り込む余地はなかった。ゲートから1キロほど下った第二駐車場も同様満車状態で更に0.5キロほど下った第三駐車場に止めるしかなかった。コロナ禍で関東圏・中京圏・関西圏が緊急事態宣言が発出されているせいか山に逃避してくる登山者が多いようである。
第三駐車場からは20分ほど歩いて越路ゲートに着き、toiletで用を済ませてゲートの先に入った。舗装された林道で豊口山の大岩壁の下を40分ほど歩いて豊口山登山道入口に着いた。20年前に悪沢岳と赤石岳を目指して初めてここに来たときは、ここまで車で入れたのであるが、駐車スペースも少ないのと大岩壁付近が不通になることが多く、10数年前から越路ゲートから先は一般車両通行規制されたようであり、季節運行の登山者用バスと関係車両は今も通行されているのである。
仮設トイレもある登山道入口で軽く朝食を摂って登山道に入った。登山道入口には「三伏峠3時間」の標識があり、この先三伏峠まで(1/10)〜(10/10)の標識が等間隔で立てられていて良い目安である。シダの茂る中を豊口山から派生する小尾根を乗越て豊口山の山腹を高度を上げて行く。(3/10)地点を過ぎると豊口山分岐の鞍部に着いた。(4/10)地点からは少々荒れた登山道をトラバース気味に高度を上げて行き(7/10)地点の先には冷たい水の流れる水場が有った。ここまでムスコと待ち合わせ時間をとりながら登って来たがここからは各自のペースで登り三伏峠にはムスコに遅れること15分、登山道入口からは3時間強の所要タイムであった。私が追い越す登山者がいなく、追い越されるばかりであったから一般登山者には3時間のコースタイムは少し緩いものと思う。
三伏峠小屋は新館も建設されていて10年前とは様変わりであった。小屋脇の樹木の下でお湯を沸かしてカップラーメンを食べて昼食とした。40分ほど休憩の後は塩見小屋目指して出発である。
小屋前のキャンプ場は正午前にも関わらずすでにキャンプ場いっぱいにテントが張られていた。今はキャンプ場も予約制のようであり、私もここで2回ほどテントを張っており、懐かしいばかりであった。テント場の先で小河内岳・荒川岳への道を右に分け塩見岳への登山道に入った。分岐からは15分ほどで塩見岳などの好展望が開ける三伏山に着いた。三伏峠までの登山者が展望を楽しんでいた。三伏山からは背丈の低いシラビソなどの幼木帯を緩く下って行く。2005年に仙塩尾根を幕営縦走時にはグロッキー気味になって登り返したことが思い出される道である。鞍部に下って少し傾斜のきつい道を本谷山に登り返す。本谷山から大鹿村の黒川牧場方面に派生する尾根には未踏の山が3山ありいつかは登りたいと思っているのであるが、もう無理かと思っている。本谷山には「塩見小屋110分」の標識があり2時間を覚悟して14時に出発した。
本谷山を少し下ると枯れたシラビソ林地帯がありハイ松の先に塩見岳がだいぶ近づいてきたことが分かった。本谷山を下りきるころからはシラビソ林の深い樹林帯の中を行くが、とても歩き易い登山道が続いていた。塩見岳への登りにかかるころは傾斜も増してきてザレた小礫混じりの登山道に代わり疲労を覚えるようになった。「ムスコにずいぶん遅れたかな〜」と思いながら先を急ぐと右足が攣り激痛が走ったが持参したツムラの「芍薬甘草湯68」を服用すると嘘のように足の攣りは治まり事なきを得た。肩で息しながらムスコを追うと塩見新道分岐で待っていた。塩見新道は1999年秋、塩見岳初登山の際、ムスコと二人三峰川源流域の大曲から巫女淵を歩いて登った道であり懐かしいばかりであるが、記憶はほとんど消えていた。今は三峰川林道が一般車両通行規制されているので塩見新道も閉鎖されたままである。塩見岳登山の最短コースであるから「再開されると良いな」と思うのである。塩見新道を10分ほど下った場所にある権右衛門山の山頂も踏む予定であったが疲労と時間が無いのであきらめた。塩見新道分岐からは森林限界を抜けてハイマツ帯の岩稜混じりの登山道を高度を上げて行き、20分ほどで塩見小屋に到着した。鳥倉林道第三駐車場からは約9時間、豊口山登山口からは7時間半・三伏峠からは3時間半の行程で、15時過ぎの到着であった。
数年前に新築された小屋は木の香も匂う快適な小屋で、2段式の部屋の下段の最奥に案内された。4名スペースと思われるブースにムスコと二人であり、寝具はシュラフである。汗で濡れた着衣を着替え一休みの後、ロング缶のビール(950円)を買って、持参した500mlのワイン2パックも飲みながら、小屋の外で塩見岳や周辺の山々の大展望を楽しんだ。5時半からの夕食は粗末なもので少々がっかりしたが「まぁこんなものか」とあきらめざるを得なかった。夕食の後はすることもないので早々とシュラフに潜り込んだ。疲労と心地よい酔いで白河湯船と云いたいところであるが、神経が高ぶっていて爆睡には程遠い塩見小屋の夜であった。



第二日目


山頂直下の岩場・塩見岳西峰から東峰


塩見岳東峰に登頂


富士山と蝙蝠岳・中央Alps


熟睡は出来なかったが10時間近くもシュラフで休んだので昨日の疲れもだいぶ取れたようである。5時半からの朝食は炊き立てのふっくら御飯で昨日の夕食よりは食欲がわいてしっかりと腹ごしらえした。携帯トイレ使用のtoiletで用を足した後6時過ぎに塩見岳目指して小屋を出た。
ハイマツ帯に切られた快適トレイルを行き、前衛の天狗岩の中腹まで上がっていったん下り、塩見岳へのアタックである。今日もムスコは自分のペースで先を行くが私は少々腹具合が悪くペースが上がらない。ザレ場やガレ場を落石に注意しながら登り、山頂直下の岩場にかかる。しっかりした足場が有りペンキマークもあって一つも問題なくよじ登ることが出来た。岩場を登り切ると緩く塩見岳西峰に続いていた。3047mの三角点標石が50センチほど浮き上がっていた。最高点の東峰にはわずかな距離であり小屋からは1時間10分ほどで登りついた。
ムスコと他の3名の登山者が先着していた。うまい具合に少人数で塩見岳からの大展望を楽しむことが出来たのである。3回目の塩見岳であるが今回が一番の好天で、2005年に歩いた仙塩尾根が眼下に見えてその先に間ノ岳・農鳥岳そして仙丈ケ岳見えて、甲斐駒が岳や北岳なども陰に隠れがちながらも特定出来て南alps北部の主峰が勢ぞろいである。富士山は雲の上に姿を見せてその手前には蝙蝠岳が指呼の間であった。南側には悪沢岳からその奥に中盛丸山や兎岳などが特定できたが赤石岳や聖岳などは荒川岳の陰になり姿を見せていなかったのが残念である。西方には中央Alpsが一列に並んでいて恵那山に続いていた。30分ほど飽くなき展望を楽しんだ後、名残を惜しみながら塩見岳山頂を後にした。
この頃になると早朝三伏峠を出た登山者が続々と登ってくる時間であり、岩場では道を譲りながら下ると登りとは大して変わらぬ時間を要して塩見小屋に下りついた。塩見小屋前のベンチも三伏峠からの登山者に占拠されていた。デポしておいたザックを担ぎ小屋の管理人にお礼のあいさつして塩見小屋を8:50に出た。今日もムスコとは30分おきの待ち合わせをして下り、途中3回の待ち合わせ休憩をとり塩見小屋からは3時間10分ほどかかって三伏峠に着いた。三伏峠小屋の食事販売所でムスコはカレーライス私は山菜そばを食べて昼食とした。豊口山登山口14:30初の登山者バスに乗りたいと思ったが少々無理があるのでゆっくりとランチ休憩取って三伏峠を後にした。途中水場と(3/10)地点で待ち合わせして豊口山登山道入口には15時過ぎに下りついた。豊口山へ登りたかったが諦めざるを得なかった。登山道入口のベンチで小休止の後は舗装道路の林道を歩き30分ほどで越路ゲートに着き更に20分ほど歩いて車を停めた第三駐車場に戻った。やはり舗装道路歩きは足腰に響いた。



2005年夏 北岳〜間ノ岳〜仙塩尾根〜塩見岳〜三伏峠へ
(第3日〜4日目 8月12日〜13日)

蝙蝠岳 コウモリダケ 標 高 2865m 日本標高順40位

山 域

南アルプス
塩見岳 シオミダケ 標 高 3056m 日本百名山

山 域

南アルプス
本谷山 ホンタニヤマ 標 高 2656m 隠れ名山

山 域

南アルプス
登 山 記 録
登山月日 8月12日〜13日
登山経路 8月12日
雪投沢キャンプ場7:30〜北俣岳分岐8:20〜蝙蝠岳9:50/10:00〜北俣岳分岐11:50/12:00〜塩見岳12:40/12:50〜塩見小屋13:45/13:50〜本谷山15:50〜三伏山〜三伏峠16:45

8月13日
三伏峠6:05〜塩川土場8:45

行動時間 第2日 9時間15分(休憩時間を含む) 第3日2時間45分(休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 広河原〜北岳山荘 第2日北岳山荘〜雪投沢源頭
塩川土場から伊那大島・松川インターへのバスは1日2便(8:30と12:50発)
トレイル 北俣岳は岩稜地帯 蝙蝠尾根はハイマツ帯の砂礫の中を歩く
塩見小屋〜本谷山への登り返しは厳しい
水場・トイレ 小屋以外には無い
その他 蝙蝠尾根にはライチョウ多く、北股岳の岩場にはウスユキソウが咲く


蝙蝠岳山頂


山頂ではライチョウが迎えてくれました


一瞬霧が晴れて蝙蝠尾根の彼方に姿を見せた蝙蝠岳・北俣岳の岩場に咲くウスユキソウ


6年ぶりの塩見岳東峰と西峰


塩見岳山頂稜線



三伏峠へは本谷山を越える

山行記

(第3日目)
雪投沢キャンプ場の一夜は悲惨なものであった。稜線から30mほど下ったハイマツ帯にテントを張ったのであるが、夜半から吹き出した強風がテントを揺すり、その上雷鳴がとどろき始め雷雨となりフライシートをたたく。実は今回、テントを固定するペグを忘れて来てしまったのである。大きな石にロープで縛り付けても、強風にあおられ徐々にテントが動き始め、その都度ポールを手で押さえる。雨が収まるのを待って何回も外に出てテントを確認しなければならない羽目になった。肝を冷やしながらまんじりともしない一夜であった。(10分ほど下った水場の途中にはダケカンバの林の中にしっかりとしたテンバがある)
早朝も雷鳴がとどろき強風収まらず、夜が明けても行動できずに悲観的になる。停滞も覚悟しながら時間を過ごす。6時半を回った頃から徐々に風も収まり雨も上がったようで、隣にテント張った明治大学の学生がテントを撤収し始めた。私もそれにつられてテントを撤収し、7時半には学生より先に行動開始する。
雨は上がって時折ハイマツ帯の全容が開けるがまだまだ強風とガスの中である。
稜線に登り返し、塩見岳の脇を固める北俣岳の急登にかかる。厳しい登りであるが弱気にはなれない。気合いを入れて蝙蝠尾根との分岐・北俣分岐に登り着く。
相変わらずの霧深き中ではあるが、今日は三伏峠までの行程であるから、ここは予定通り蝙蝠岳を往復することにする。分岐にザックをデポし、サブザックに必要品を詰めて軽荷になって蝙蝠尾根に入る。
北俣岳の岩場を慎重に越える。3回ほど岩場のアップダウンを繰り返すとハイマツ帯の砂礫の尾根道となる。走るように下り蝙蝠岳を目指す。下りきったところで蝙蝠岳から登ってくる登山者と遭遇し、お互いにびっくりする。そして情報交換。
やがて蝙蝠岳の山体に掛かり、ダケカンバや小灌木の登山道となる。周りはシナノキンバイやアズマギクのお花畑である。すぐに蝙蝠岳山頂への稜線に出てまたハイマツ帯の中を進む。緩い尾根道を登り切って蝙蝠岳山頂に到着した。
目の前には荒川三山が聳えているのであろうが残念ながら霧の中である。山頂で腰を下ろして軽食をとっていると目の前にライチョウが現れる。うまくは撮れないが何とかカメラに収まってくれる。
天候不順の中、今回の山行の最大目標の蝙蝠岳を踏めて満足感が沸いてくるのであった。10分間の短い滞頂で、蝙蝠尾根を引き返す。途中2人の単独行者と有って、激励しあう。ハイマツの砂礫地には再びライチョウが現れて心が和む。
時々強風が霧を吹き飛ばし登ってきたばかりの蝙蝠岳が姿を現して感動する。急いでカメラを向けるのであるが、なかなかうまくは撮れない。北俣岳の岩場に戻るとミネウスユキソウが見事に群生していた。
分岐に戻り、再び重いザックを担ぎ今度は塩見岳を目指す。岩の殿堂の塩見岳もこちら側の斜面はお花畑となっている。山頂に登り着く頃には青空も広がり始め大いに期待したのであるが、それもつかの間の出来事で、塩見岳山頂に登り着く頃にはまた霧の中に戻ってしまった。
6年前,息子と登った塩見岳ではあるが感傷的になる時間はない。写真をとって岩場を慎重に下る。
塩見小屋に宿を取った登山者が何人か登ってくる。塩見小屋前で一息入れる。塩見小屋は予約制になっている。
三伏峠まで3時間を覚悟して行動開始する。樹林帯に入ると雨は本格的になってきた。登山靴の中に水が入り音を立てるようになる。
そんなに強行軍とは思えない行程であるが3日目ともなると、やはり疲労の蓄積のせいか、少しの登りでもなかなか登り・下りモードの切り替えが利かなくなってくる。登山道の脇に何回かザックを預け、息を整えながら本谷山を登る。塩見小屋から1時間半という本谷山には2時間も掛かってしまう。後は三伏峠まで下りばかりと、ほくそ笑むのであるが、なんともう一山、三伏山を超えなければならず、一体どこまで登るのだと愚痴をこぼしながら1時間、三伏峠には17時近い到着となった。
霧雨降る中テントを張り、濡れた下着を着替える。ビールと日本酒を飲むともう何をする気も起きず結局食事もとらずにシュラフに潜り込むのであった。


(第4日目)
三伏峠キャンプ場の夜は静かなものであった。その前夜は雪投沢ではほとんど眠ることができない、荒れた夜を過ごしたので、よく眠ることができた。
南アルプスの出発は早く、夜明けの前の3時過ぎにはざわつき始め、5時過ぎにはほとんどの登山者が行動開始する。今日は塩川土場に下るばかりであるから、少しも慌てる必要はないのである。塩川土場発のバスが2本しかなく、8時半と12時50分である。当初は早起きして5時半に出て8時半のバスをと思っていたのであるが、ちょっとアクシデントがあり、12時50分のバスに変更する。
雨も心配になるとゆっくりする気にもなれず、6時にはテントを撤収して三伏峠の小屋を出る。
よく整備された登山道には合目標示もしっかり懸けられている。下りで1合間約20分と計算しながら下る。8合目から4合目の間は傾斜も厳しく木の根や岩場にロープの下げられているところもあり、緊張する。3合目の近くの沢に来ると傾斜もゆるみここでゆっくりと休憩する。後は沢沿いを下って塩川土場までは2時間50分で下ることができた。1番バスが出て20分後であった。
濡れたテントや、雨着を干したり、塩川小屋の小屋番の親父と山談義をしたりして2番バスを待つ。
4時間待ってバスで飯田線・伊那大島駅へ。更に1時間待って電車で2時間かけて岡谷駅へ、特急に乗り換え1時間で甲府駅へ。タクシーで6500円・1時間かけて芦安の駐車場へ。
塩川土場に降りて10時間後の19時近くになって車を回収して家路につくのであった。
家まで3時間・22時の帰宅になった

第1日目 広河原〜小太郎山〜北岳山荘
第2日目 北岳山荘〜間ノ岳〜仙塩尾根〜北荒川岳

山行の記録に戻る