横通岳 ヨコトオシダケ 標 高 2767m 日本標高百座

山 域

常念山脈
東天井岳 ヒガシテンショウダケ 標 高 2814m 日本標高百座

山 域

常念山脈


横通岳と常念岳(東天井岳から)        縦走路の先に東天井岳

 
横通し岳山頂と常念岳からの縦走路


縦走路にて

 
東天井岳山頂と大天井岳方面を望む


ガスの切れ間に顔を覗かせた槍ヶ岳と燕岳

登 山 記 録
登山月日 2004年9月11日
登山経路 一の沢登山口6:15〜最終水場9:20〜常念乗越10:00/10:15〜横通岳11:10/12:10〜東天井岳13:10/13:20〜横通岳14:00〜常念乗越15:00〜一の沢登山口17:40
行動時間 登り6時間55分(東天井岳まで) 下り4時間20分 合計11時間25分(休憩時間を含む)
天  候
メンバー 「親子二人連れ登山隊」

情  報

アクセス 一の沢登山口までは舗装された林道
トレイル 良く整備されているが、胸突き八丁からは急登が続く。常念乗越から大天井岳へのトレイルは槍・穂高を眺めながらの稜線漫歩。
水場・トイレ 水は最終水場まで各所で取れるがそこから先は小屋でしか取れない。トイレは登山口と小屋
その他 横通岳・東天井岳ともに縦走路のすぐわきにある

山行記

夜が明けない内に穂高町に入る。コンビニで食料を調達した後、穂高カントリー、安曇野カントリーと二つのゴルフ場の脇を抜けて一ノ沢林道へ。林道は舗装されていて快適に走ることが出来る。登山口から1キロほど手前に駐車場があるが、初めて来ると登山口までどのくらい有るのだろうかと不安になる。今日は土曜日であるから登山口周辺は駐車できないだろうと判断して駐車場に車を止める。
日帰り装備のザックを担いでムスコと二人舗装道路を歩き始める。後続の車が何台も登山口に向かうのを見ると、まだこの先大分あるのだろうかと思い、駐車場に戻って車で登山口目指す。然し登山口までは僅かな距離であってそんなことに逡巡している自分がおかしく見える。それでもムスコを登山口に下ろして300mほど下った路肩に車を止めて登山道に入る。
常念岳への正面登山道と言うことは槍ヶ岳への喜作新道・東鎌尾根の登山口でもあり、シーズンには登山者で賑わうのだろうと思いながら一ノ沢沿いの登山道を急ぐ。1時間ほどで休憩ポイントの川原にでる。ここで朝食をとる。
登山口から2時間ほどは一ノ沢の瀬音を聞きながらの緩い傾斜のトレイルであるが、胸突き八丁と名付けられた辺りからは傾斜がましてきて木製の階段も設置されている。
やがて飛び石伝いに徒渉して最終水場に到着する。「水を補給しましょう」と親切な看板が立てられている。ザックを下ろして最後の登りに備えて休憩する。
ここからは更に傾斜を増すのであるが、ジグザグが切ってあり安心だ。昨日の作業の疲れがあって腰と右足がしびれてきて随分と足が重い。久しぶりの登山のムスコは心配することなく自分のペースでどんどん先を行く。オヤジ以外の登山者と言葉を掛け合うのが楽しいのだろうか。少し前まではそれをたしなめたりしたのであるが、今はもう好きなようにさせるしかない。
水場からは休憩なしの40分で常念乗越に登り着いた。眼前には槍ヶ岳の雄姿が開けているものと期待してきたのであるが、残念無念今日は3000mから上はガスの中でその姿は見えない。
常念小屋のテラスでしばし休憩をとり、常念岳の反対側に延びる表銀座に道をとる。
今日の目標山座は日本標高百座の横通岳と東天井岳である。6年前ムスコと「親子二人連れ登山隊」を結成して日本百名山巡りを始めたとき、三股から常念岳に登り大天井岳まで歩いたその道であり、ムスコも私も懐かしい限りである。
二人で当時の話を懐かしみながら横通岳の肩に着く。ここからは大天井岳に延びる縦走路が望まれる。
私は尾根に忠実に登り、横通岳の山頂を目指すが、ムスコは縦走路の途中から登ると言って分かれる。自分で少しは判断出来るようになったかと思うとうれしい限りだ。山頂は私が登った尾根道の方がはるかに近くて、肩からは僅かであった。縦走路の先に消えたムスコが心配になり山頂の三角点をカメラに納めた後、尾根道を進むと反対側から登ってきたムスコが待っていた。
同じ山頂の一部であるのでここでようやくザックを下ろして昼食休憩とする。常念岳は目の前に巨大な姿を見せているが槍ヶ岳や穂高連峰の姿は相変わらず3000mから上がガスの中である。持参したおにぎりと、ラーメンを作って親子二人の楽しい昼食が進む。
然し私の目標はまだ先にあって、これから1時間、縦走路の先にある東天井岳まで行かなければならない。1時間の休憩の後、縦走路に下り、ムスコを岩陰に残して一人で縦走路を急ぐ。東天井岳の鞍部からは少し傾斜のましたハイマツ帯を20分ほどあえいで東天井岳分岐に着く。丁度大天井岳への中間点とも言うべき場所で、振り返れば常念岳から歩いてきた道が良く見える。行く手には大天井岳へ縦走路が延びている。正に北アルプスを歩いているという実感が湧いてくるのであった。
東天井岳は分岐から僅かなところにあって、三角点も標識もない岩が累々とした山頂であった。大天井岳から先に目をやればガスの切れ間に燕岳が白い山肌を見せていた。ここもカメラに収め、既に午後1時を過ぎているので急いで縦走路を引き返す。真夏のシーズンで有れば縦走者が引きも切らないであろうと思うが、今日はいくらの登山者もいない。2時に横通岳の肩に戻りムスコと合流する。
ようやくガスも切れ始めて、槍ヶ岳が姿を現し始めたが、大キレットから先の穂高連峰は最後までその峰を見せてくれることはなかった。常念乗越に下り、休む間もなく登山道に入る。後はムスコと二人手を取るようにして急傾斜の道を下る。水場で一息、川原で一息入れながら、夕闇迫る登山口には5時40分の帰着となった。
久しぶりの親子二人連れ登山は又絆を深めて次なる山を考えながらの楽しい山行であったのである。

 

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