「大雪山」の「花の名山」

黒岳
白雲岳
小泉岳
クロダケ
ハクウンダケ
コイズミダケ
標 高 1984m
2230m
2160m
花の百名山

山 域

大雪山
登 山 記 録
登山月日 2006年8月22日
登山経路 層雲峡ロープウエー6:10〜リフト七合目駅登山口6:40〜黒岳7:50〜黒岳石室8:15〜北海岳9:25/9:35〜白雲分岐10:25〜白雲岳10:50/11:10〜小泉岳11:50〜白雲分岐12:00〜北海岳12:45〜黒岳石室13:45/13:55〜黒岳14:15〜七合リフト駅登山口15:05〜層雲峡15:50
行動時間 登り 4時間10分 下り 3時間55分 合計8時間25分(休憩時間を含む)(ロープウエー・リフト搭乗時間除く)
天  候 晴/曇
メンバー 単独

情  報

アクセス 層雲峡ロープウエー駅までは舗装道路
トレイル 黒岳までは厳しいのぼりもその先はよく整備れていて歩きやすい
北海平・小泉岳はガスが出ると迷いやすい
水場・トイレ 登山口と小屋にある。水場は北海岳の登り口に湧水があるが飲用は?
その他 雄大な大雪山を満喫できるコースだ

山行記


黒岳山頂から見る大雪山の山々


黒岳石室小屋と北海岳山頂


御鉢平


岩場の白雲岳と山頂らしからぬ小泉岳

前日礼文島から稚内に戻り、夜間雨の中を疾駆して層雲峡のロープウェー駅に5時半には車で到着した。
登山支度をして駅に向かうと、すでに100人を越える観光客が列を作っていた。結局始発便には乗ることが出来ず、第2便のゴンゴラに乗る。更にリフトに乗り黒岳六合目登山口出発は6時40分になった。
ガイドブックではここから黒岳に登り、北海岳経由白雲岳・小泉岳の花の名山往復はどう見積もっても10時間コースであり、連日続く登山もこれが最後の大仕事と言う気持ちで気合を入れる。
黒岳への登山道は急坂の上、大きな石や岩を超えてゆかなければならない厳しい道である。先行したグループを追い越しながら先を行く。何しろ私と同じコースを歩くものはいないことは明らかなのであって急がなければならない。
黒岳には予定通り1時間10分で到着した。大雪山を形成する山々が全容を見せているが山座同定は私には出来ない。それらをカメラに収め風力発電用の風車が回る黒岳石室の小屋に向かう。エコトイレも設置されていて快適な小屋のようだ。ここでも一息入れて次は御鉢周りの道を時計回りに北海岳に向かう。
一旦高度を下げて北海沢を渡る。ここにはまだ残雪たっぷり残っていた。北海岳の登りにかかるとお花畑に湧水が出ていてこれなら飲用できるだろうかと思う。更に道を急ぎ北海岳には石室から50分で到着し予定を大きく上回り少し安心する。ここでゆっくり朝食をとりガスが忍び寄ってきた北海平に歩を進める。
北海岳を大きく下ると草木があまり無い荒涼とした北海平である。ここも走るように次の目標地点白雲岳分岐に急ぐ。最後は岩場となった分岐にはこれまた予定を大幅に上回る50分で到着し、ガイドブックのコースタイム設定に疑問を抱くとともにこの先の予定も読めて大安心だ。
白雲岳には岩場に付けられたペンキを忠実に拾い予定より1時間も早く到着できた。山頂に立つころには完全に霧の中となり展望は得られなかった。
ゆっくりと休んでいると銀泉台から登ってきた4人組が到着し、情報を交換する。
ここから銀泉台に下り、バスで層雲峡に戻るコースが一般的であるようだ。しかし私はゴンドラもリフトも往復券を購入してあり、それを無駄にするのも忍びない。そして「銀泉台に下るコースは余り見るところもなくて、御鉢平コースを再び歩く方が楽しいですよ」と言うアドバイスを受ける。
お花畑は少々色あせてはいたが、「天気がよければ素晴らしい花々を見ることが出来るのだろう」と花探ししながら白雲岳を分岐まで戻る。分岐からわずかの小泉岳への道に入るが山頂標識が見当たらない。ここも北海平と同じ荒漠とした平原のようで草木も余り見当たらないのだ。ようやく朽ちた山頂標識を見つけカメラに収める。
後はもう霧で何も見えない大雪山に用はない。白雲岳分岐に戻り、往路を走るように北海岳・石室と戻る。
ここでようやくガスの中を抜けて明るい大雪山となる。気分も楽になり後は黒岳踏んでリフト駅には午後3時には帰り着くことが出来た。層雲峡の公共の湯でゆっくりと汗を流したのである。



大雪山の花の名山に咲く花

 


黒岳  クロダケ 標 高 1984m 日本の山1000 山 域 表大雪
北鎮岳 ホクチンダケ 標 高 2242m 日本の山1000 山 域
桂月岳 ケイゲツダケ 標 高 1938m - 山 域
登 山 記 録
登山月日 2015年7月18日
登山経路 層雲峡黒岳RW6:00〜黒岳七合目6:35〜黒岳7:50/8:00〜黒岳石室8:20/8:25〜御鉢展望台〜北鎮分岐9:50/10:00〜北鎮岳10:20/10:35〜石室11:50〜(桂月岳往復)〜石室12:40〜黒岳13:10〜七合目14:10〜黒岳RW駅14:30
行動時間 合計 8時間30分  (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候
メンバー 単独
情   報
アクセス 層雲峡RW駅まで問題なし
トレイル 大雪山でも人気のトレイルで快適トレイルが続く
水場・トイレ RW駅石室にトイレある 水場は北鎮岳雪渓から雪解け水取れる
その他 RW利用で黒岳に最短で登れるので休日は激混み
山行記

黒岳から見る北鎮岳・黒岳石室と桂月岳


雲の平から見る御鉢平・北鎮分岐から旭岳方面


(右)安足間岳・比布岳・愛別岳 北鎮岳山頂から (右)間宮岳・旭岳

黒岳ロープウェイ駅は海の日の記念日の3連休初日で6時の始発には大勢の登山者が列を作っていた。結局第二便に載ることが出来た。リフトを乗り継ぎ七合目からの登山道に入ったが前も後も登山者が列をなして歩く状態である。ジグザグ切ってはいるが結構急な黒岳までの時間は1時間15分ほどかかった。黒岳山頂からは目指す特異の雪形が残る北鎮岳などもよく見えた。お花畑の広がる道を黒岳石室に下って一息入れる。旭岳方面目指す縦走者・グループが断然多く、人が切れるのを待って私も旭岳への縦走路に入り、お花畑を眺めながら平坦な道を行き、小さな雪渓を登って御鉢平の絶好の展望台・雲の平に着いた。この辺りも登山道脇は高山植物が咲き乱れていて、まさに「花の大雪山」を実感できるところである。右に北鎮岳を見ながら第二の雪渓を登り切ると北鎮岳分岐である。大雪山の主峰旭岳が御鉢の先に見えて、縦走者が一息いれる絶好の場所である。分岐からは岩礫の道を15分ほどで北鎮岳山頂に着いた。
数年前に登った安足間岳・比布岳・愛別岳など愛山渓方面の山々が見えて感激である。旭岳も裾合平の先にしっかりと見える。こう見ると大雪山の山々も随分と登ったものだと感慨にふけるのであった。次々と続く後続に山頂を譲って15分ほどの滞頂で北鎮岳を後にした。往路の縦走路を黒岳石室に戻り、ベンチで昼食を取った後は目の前に見える桂月岳に足を延ばした。桂月岳、終生酒と旅を愛した詩人大町桂月に因んだ山名だそうだ。隣に見える稜雲岳は登山道がないらしい。
黒岳に登り返し、七合目のリフト乗り場に下るころでもひっきりなしに登山者が登ってきて驚きであった。3連休の初日黒岳石室やテント場は大賑わいであったろうと推測されるのであった。層雲峡のRW駅に下った後は石狩川川原で洗い物などをして時間をつぶし、今日もまた層雲峡無料駐車場で車中泊した。






赤岳 アカダケ 標 高 2048m 日本の山1000 山 域 表大雪
小泉岳 コイズミダケ 標 高 2158m 花の名山 山 域
白雲岳 ハクウンダケ 標 高 2230m 日本の山1000 山 域
平ヶ岳 ヒラガタケ 標 高 1752m - 山 域
忠別岳 チュウベツダケ 標 高 1969m 日本の山1000 山 域
登 山 記 録
登山月日 2015年7月20日〜7月21日
登山経路 7月20日
銀泉台6:20〜コマクサ平7:50〜赤岳9:05〜小泉岳9:20〜白雲分岐〜白雲岳10:40〜分岐〜白雲避難小屋11:40
7月21日
白雲避難小屋4:30〜三笠新道分岐5:20〜忠別沼〜忠別岳7:30/7:50〜忠別沼8:20〜平ヶ岳10:20〜白雲避難小屋11:25/12:30〜白雲分岐13:10〜赤岳13:40〜銀泉台15:40
行動時間 7/20 5時間20分 7/21 11時間10分 合計 16時間30分 (休憩時間・ロスタイム含む) 
天 候 7/20 晴/曇 7/21 曇
メンバー 単独
情   報
アクセス 銀泉台まで砂利道ながらよく整備された観光道路が続く
トレイル 赤岳までは急登もあるが良く整備された快適トレイル 白雲分岐〜忠別岳までは天空のフラワーロードでトムラウシへの縦走路
水場・トイレ 水場は赤岳登山道白雲避難小屋付近で雪解け水取れる トイレは山中白雲避難小屋にしかない
その他 まさに天空の花園を行く
山行記


銀泉台の赤岳登山口・コマクサ


赤岳山頂・小泉岳山頂


天空の花園に咲く花々








白雲岳


白雲避難小屋野営場にテント張る

前日は武華山の半日登山であった。下山後大雪ダム付近の散策などを楽しんだ後、日が高いうちに銀泉台に入った。休憩施設の銀泉台ヒュッテがあるものと思ってきたのだが、もう何年も前に廃止されていてその跡影もなかった。広い駐車場で下って来る登山者を眺めながら時間を過ごし、夕方から木陰で酒を飲んで自炊した。

第一日目

第一日目の予定は白雲避難小屋の野営場までの5時間コースであるから、早出の必要はないのだが、早朝乗り付ける登山者が続々と登山道に入るのを見るとゆっくりもしていられない気分になる。停めた車の陰で朝食を作り、6時過ぎには登山道に入った。駐車場から20分程は林道を進み樹林の中に登山道は入って行く。少し高度を上げた後は大きく下って右側にトラバースして行く。トラバース道の途中が第一お花畑である。トラバース道を過ぎて小灌木の中の切り開かれた登山道を行く。人気のトレイルで藪が被さるようなところはない。急登を登り切って開けた場所がコマクサ平でコマクサが今が見ごろと咲き乱れていた。コマクサ平から先は急坂・雪渓などを交互に登って行き、やがて巨岩のごろごろ堆積する台地に登りあげると、赤岳山頂であった。
赤岳山頂は台地の先の巨岩で少しも山頂らしくない。休む間もなく天空の花園ともいえるお花畑を歩いて小泉岳分岐に着く。100mほど離れた小泉岳山頂も踏むが、ここもとても山頂とは言えない趣である。2006年に来た時はガスの中で、道迷いしたことを思い出す。小泉岳から少し下って白雲分岐である。層雲峡方面から来た登山者もここで一息いれていた。ザックをデポして軽荷になって白雲岳を目指す。この道も2006年に歩いているのだが、やはりガスの中であって記憶にはない。最後は岩場を乗り越えて白雲岳山頂に立った。北海岳から先の御鉢を取り囲む山々が霧に巻かれながらも見ることが出来た。山頂をカメラに収めた後は白雲分岐に戻り、白雲岳避難小屋に下った。野営場は小屋の手前に会って広いグランドのようだったが今日は7〜8張のテントであった。水場は雪解け水がすぐ近くに流れていた。小屋番にテントの申し込みして「ビールはないか」と尋ねると2本分けてもらうことが出来て幸運であった。テントを張る登山者やトムラウシ目指す縦走者と山談義を楽しみながら、ゆっくりと午後を過ごしたが、夕方からはガスが巻いてきて一気に気温が低下した。長袖のインナーとタイツを着込んで、テントの中で自炊しながら焼酎を飲み、明るいうちに寝袋に潜りこんだ。


避難小屋から長い縦走路を見る・クマ出没で通行できない三笠新道分岐


ハイマツの中平坦な縦走路が続く・忠別沼と忠別岳が見えてきた


お花畑が広がる忠別沼


忠別岳山頂・トムラウシ方面


忠別小屋方面・忠別岳は断崖絶壁の上

第二日目

第二日目は忠別岳を往復してテントを撤収し銀泉台に下る予定である。忠別岳往復7時間、銀泉台まで4時間のコースであるからゆっくりはしていられない。夜明け前に起きて朝食を作りシッカリ腹ごしらえの後、4時半にはテント場を出ることが出来た。
縦走路は一旦高度を下げるのでぐんぐんペースが上がり、高原温泉への三笠新道分岐までは50分で着いた。縦走路の下に高原沼が望まれる。この辺りが平ヶ岳三角点であるが往路では見落としてしまった。そしてハイマツ帯の中、少し登り勾配の登山道になっていた。植物の見られない広い河原状態の転石ごろごろの道を登り切ると忠別岳が見えてきて、少し下ると忠別沼が待っていた。木道以外は手つかずの原始の自然の中、まさに神秘の忠別沼である。しばし見とれたのは言うまでもない。忠別沼からは再びハイマツ帯に入り、巨礫の中に道は代わり緩く登って忠別岳山頂に着いた。縦走路の最高点くらいにしか思えない忠別岳山頂であるが、山頂は断崖絶壁の上であって下を見下ろすと肝を冷やすほどであった。遠くにはトムラウシかと思わせられる山影も見え、縦走路の先には忠別避難小屋に続く登山道がハイマツ帯の先に延びていた。ここから3時間かけて白雲岳方面に戻るならば、この先に進めばどれほどの感激があるだろうかと思うのであった。往路は3時間半を見ていたが、3時間で着いたので一安心であった。30分ほど休憩し往路を戻る。忠別沼までには縦走者と何組かスライドして励ましあった。忠別沼では休憩する単独行の女性に写真を撮ってもらった。あとは往路を戻るだけであるが、疲労が出てきてあまりペースが上がらない。高原沼を見下ろす地点に平ヶ岳三角点を見ることが出来た。その後はお花畑の花々を見ながら白雲野営場に戻った。7時半に出て11時半の帰還で予定通りの行動でにんまりしたのである。
テントを撤収、パッキングを済ませ昼食をとると野営場12時半の出発となった。疲れた体に重いザックを担いでの白雲分岐までの登り返しはきつかったが40分で登り返した。さらに小泉岳分岐・赤岳で一息いれた後は銀泉台目指して一気に下った。途中怪しい天気でぱらぱらと小雨も舞ったが、雨着をつけることもなく濡れることもなく、銀泉台には16時前に下ることが出来た。


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