猿ヶ馬場山 サルガバンバヤマ 標 高 1875m 日本三百名山

山 域

飛騨白川郷
登 山 記 録
登山月日 2004年4月21日
登山経路 白川郷萩町7:00〜林道合流8:30〜雪原10:30〜山頂12:15/12:50〜帰雲山13:40〜林道14:30〜萩町15:20
行動時間 登り5時間15分 下り2時間30分 合計8時間20分(休憩時間含む)
天  候 快晴
メンバー 単独

情  報

アクセス 白川郷合掌集落はR156からすぐ。
トレイル 萩町の明善寺横から細い道に入る。猿ヶ馬場山の標識はひとつもない。雪渓まで来ればトレースと赤布を拾える。尾根に入ったら尾根から外れないこと
水場・トイレ 萩町で準備すること
その他 天候に恵まれたら難しい山ではない。


明善寺右横の登山道入り口から宮谷林道までの雪渓を登り1mほどの残雪の尾根道を歩く

 
やがて広い雪原に上りつき、シラビソの林の中を歩いて


山頂の一角に着き、15分ほどで絶好の展望の山頂に立つ


白山連峰が白く輝いていた


帰雲山に下り、猿ヶ馬場山を振り返る

山行記

世界遺産、白川郷の合掌作りの観光拠点、萩町には早朝5時半に着く。案内書に従い明善寺の右側の細い道に車を進め杉林の先に延びる道に入る。慎重に5分ほど進むと、大きな砂防ダムの先に残雪があり、車での進入をあきらめて引き返す。長丁場の登山を覚悟してきたのに出端を挫けられた思いがして残念だ。
駐車場が開くのを待っていると7時近くになってしまった。駐車場掛に登山道を尋ねると、先ほど車を進めた先に登山道が延びていることを確認し、ほっとする。
もう12本爪のアイゼンは必要ないだろうと思うが、念のためザックに入れて先ほどの道に入る。杉林の中をジグザグ切りながら高度を上げてゆくとまもなく残雪が現れて雪渓になっていた。千々に乱れたトレースを拾いながら一汗かくとやがて宮谷林道に合流しここで休憩を取る。
林道を300mほど歩くとトレースは尾根をめがけて山中に延びていた。忠実にたどるとブナ林の中はまだ残雪が1m以上はあって、目印の赤いテープもそこここにあり道を間違えるようなことはない。今朝の冷え込みで表面は良く締まっていて歩きやすくなっていた。もう一段上の尾根に登る急坂でアイゼンを装着するがそれも一時である。
広い、適度の傾斜の尾根道に来てアイゼンを外して黙々と歩く、やがて木々の間からは白山や野谷庄司山が顔を出すようになる。尾根道を2時間歩くと広い雪原に出る。ようやくここに来て猿ヶ馬場山の山頂が見えてきた。歩き始めて既に3時間半も経ってしまったが、これからまだ2時間近く掛かるだろうか。
帰雲山(カエリクモヤマ)は帰りに踏むことにして山頂を目指す。薮はまだまだ深い雪の下だ。
シラビソの林もまばらになって、振り返れば白山連峰の大展望が開けてくる。早く山頂についてシャッターを押したいものである。山頂の一角には12時前に登りつく。細長く広い山頂で、一番奥の山頂とおぼしきところ迄はまだ15分も歩かなければならなかった。先ほどから新しいトレースがあるので先行者がいることを認識していたが、山頂目前で滋賀県からの若い単独行とで合う。私よりは1時間半も前に萩町を出たそうである。
ようやく山頂標識も三角点も雪の下に埋もれた山頂を踏む。シラビソの枯れた枝に赤いテープが巻かれ山頂の雰囲気を出していた。5時間15分掛かってしまったが山頂の大展望にただただ満足するのであった。
遠くに北アルプスの山並みが一列に並んでいる。
左側には白木峰・金剛堂山・人形山の飛越国境の山々が指呼の間に見て取れる。
振り返れば医王山が霞んでいる。
そして大門山・奈良岳・大笠山・笈ヶ岳・三方岩岳の白山とそれに連なる山並みが真っ白に輝いている。
つい20日前に反対側の経ヶ岳から見た白山に圧倒されたのであるが、今日はそれに勝るとも劣らない迫力なのである。驚喜しながらカメラに納めるのであった。
然し5時間も掛かって登り着いた山である、帰りの時間も気になると有っては長居は無用である。僅か40分の山頂スティを楽しんだ後、写真を撮りながらゆっくり下り、帰雲山も踏んだ後、先に下った先行者のトレースを追いながら走るように下ると、登りの半分も掛からずに萩町の駐車場に帰り着いた。

白川郷合掌集落は丁度桜の見頃となっていて沢山の見学者が散策を楽しみながら、この歴史の集落をカメラに収めていた。


 

山行の記録に戻る