阿賀町、会越国境の山
(貉ヶ森山・棒掛山・高陽山)

貉ヶ森山 ムジナガモリヤマ 標 高 1315m 越後百山

山 域

会越国境
登 山 記 録
登山月日 2008年11月2日
登山経路 福島県金山町峰越林道7:50〜県境9:45〜貉ヶ森山10:35/10:50〜県境11:30〜林道途中13:10
行動時間 登り 2時間45分 下り 2時間20分 合計 5時間20分 (休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 林道本名・室谷線はダートも良く整備されている
トレイル 県境から尾根伝いに薄い踏み跡追う 県境から1キロほど新潟県側に登山口あるが荒れている
水場・トイレ どちらも県境付近には無い
その他 林道が県境峠まで通行できれば1時間もあればピストン出来る

山行記

 
林道途中から見る貉ヶ森山と一等三角点の山頂


笹薮を切り開いた山頂と川内山塊の山々


会越道路開通記念の碑が立つ県境の峠

新潟県阿賀町室谷から福島県金山町本名に抜ける会越道路の峰越林道は室谷側からは県境まで開通していたが、私が目指した金山町側からは県境まで8キロ地点で工事規制され通行できなかった。
やむなく工事場所の手前に車を停めて林道歩きを決意する。ここは結構急坂が続く林道であった。しばらく歩くと右側には大きな山容の御神楽山が見えてくる。県境峠が特定出きるようになると左側には目指す貉ヶ森山が見えてきた。
結局県境峠には2時間ほど歩いて到着した。新潟県側から車で到着した登山者が日尊の倉山(ヒソノクラヤマ)の踏み跡を探していた。
貉ヶ森山の登山口は「1キロほど室谷側に下った所にある」と言うアドバイスであったが、県界尾根に踏み跡が見えたので県界尾根に入る。しかしすぐに雨量観測所で行き止まりになっていた。付近を見渡すと県界尾根沿いに赤布が下がっているのでこれを追うことにする。赤布の下は古い登山道が続いていた。笹が被さり雑木や倒木が道を塞いではいたが、30分ほどで迷うことなく正規登山道に合されていた。更に手前のピークを越えて15分ほどで一等三角点の貉ヶ森山山頂に到着した。
笹薮が切り開かれた山頂からは御神楽山方面が良く望まれた。下山は正規ルートを林道に下ったが途中からは川内山塊の山々が見渡せた。来春予定の矢筈岳・青里岳そして今年春苦労して歩いた五剣谷岳も特定できて嬉しかった。一番形の良い山は駒形山だろうか。登山口からは林道を歩き県境までは15分も掛かってしまい、ここは県界尾根を歩いたほうが早い。朝歩いた峰越林道は小走りに下った。途中、「工事中で通れないよ」という私の声を無視して、ジープとツーリングの5台のバイクが追い越していった。
工事区間は日曜日にもかかわらず作業中で、ゲートは開放されていた。朝の行動時間を30分も遅らせたら工事規制のゲートが開けられて県境まで車が入れたのである。少し腹立たしい思いが残った貉ヶ森山ではあった。

 


棒掛山 ボウカケヤマ 標 高 1025m 越後百山

山 域

阿賀町
登 山 記 録
登山月日 2008年10月30日
登山経路 阿賀町新谷(三川オートキャンプ場)林道ゲート6:55〜林道終点8:25/8:40〜見晴し山10:25/10:35〜棒掛山11:40/12:10〜見晴し13:00〜林道終点13:55〜キャンプ場15:20
行動時間 登り 4時間45分 下り 3時間10分 合計 8時間25分(休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 三川オートキャンプ場まで舗装道路
トレイル 林道終点からはヤブ化した登山道を赤布追う
水場・トイレ 水場は途中沢水取れるが飲用は?トイレはキャンプ場施設(休止中は施錠か)
その他 林道は整備されているが通年で通行規制(自転車あれば便利)

山行記

   
麓から見る棒掛山           二等三角点の山頂           山頂から鹿瀬方面を見る 

三川オートキャンプ場は平日のためか、既に今シーズンの営業を終えたのか、入口のゲートは閉鎖されていた。ゲートをくぐり屋外の水洗トイレは利用させてもらうことが出来た。
棒掛山へ延びる林道はキャンプ場のゲートから僅か先である。ゲート前の空地に車を停めて7時前には林道を歩き始める。10分ほど歩くと林道は二股に分かれる。右に廻る道のほうが主道路のような感じだが先日下見のときに左側に行くようアドバイスを受けていたので迷うことなく左側に入る。延々と続く林道ではあるが2時間もあれば終点に着くだろうと目論み、周りの紅葉を楽しみながら進む。二つ目の大きな橋を渡ると林道終点になっていた。ゲートからは1時間半ほどであったが、ここまで何の標識もない。終点にも棒掛山の案内などは無い。朝食をとりながら書籍・越後百山を広げ、佐藤れい子さんの山行記録を確認する。
林道は薮と雑草に覆われてはいるが更に1キロほど延びていて小さな沢に出る。林道跡はここまでで後は沢を徒渉して薮の中に入ると直ぐに赤布を拾うことが出来た。赤布を追うと、薄いながらも踏み跡が続いていた。30分ほど薮の中を進むと少しきつい傾斜の沢の源頭と思しき岩場に掛かる。周りの雑木や木の根に掴まりながら登りきる。更に雑木林の中を進むがとうとう赤布を見失う。左側に尾根が見えるので駆け登ると、ここには少々薮っぽいが本物の登山道が付いていた。棒掛山の山頂も見えてきて一安心。尾根を忠実に少しの急坂を登りきると杉の木に「見晴し」の看板が掲げられた見晴らし山に到着した。
見晴し山からも尾根伝いに登山道が付いていた。しかし余り登る人が無いのだろうか薮が煩い。尾根を登りきると鹿瀬方面からも薄い踏み跡が合されていた。更に赤布を追いながらブナ林の中を一登りで二等三角点の棒掛山山頂に立つことが出来た。
山頂付近は雑木の中で展望は開けないが南側が切り開かれて鹿瀬方面が見ることが出来て阿賀野川のうねりが光っていた。昼食を取りながら休憩する。
下山はザックにくくりつけたフリースジャケットを薮の中で落としてしまう。見晴らし山で気が付いて少し戻ってみるが諦めて下山した。しっかり赤布を追えば登頂には問題ない棒掛山ではあった。

 


高陽山 コウヨウサン 標 高 1126m 越後百山

山 域

飯豊・大日
登 山 記 録
登山月日 2008年10月12日
登山経路 福島県西会津町高陽根・中の沢登山口7:10〜高陽山9:05/9:20〜登山口10:10
行動時間 登り 1時間55分 下り 50分 行動時間合計 3時間(休憩時間含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 登山口まで舗装道路
トレイル 余り踏まれてはいないが迷うことはない 最後の300m位は急坂が続く
水場・トイレ トイレはない 水場は沢水取れるが飲用は?
その他 新潟県側からの登山道は?

山行記


高陽山山頂スナップ

飯豊連峰三国岳から疣岩山を経て会越国境に延びる尾根上に有る山が高陽山である。
山名の由来は福島県西会津町にある集落高陽根(カヤネ)に因んでカヤサンと呼ばれていたらしいが最近はコウヨウサンと呼ばれるようになったそうだ。

新潟県阿賀町(の旧津川町)で高陽山の情報を尋ねても殆どが「分からない・知らない」と言う状況であった。地図を広げ車をJR豊実駅付近に着けて、更に県境に延びる道路を荒川方面に走らせる。実川渓谷(大日岳への登山道がある)への道を分けて県境に出て更に西会津町に10分ほど下ると高陽根部落であった。ここで野良仕事に出かける方に高陽山の登山口を尋ねると、親切に教えてくれた。言われた通り、中の沢部落に車をつけると集落の奥に登山口の看板があり、登山ポストも設けられていた。高陽山は会越国境に有る山ではあるが新潟県民には馴染みの薄い福島県の山であるようだ。
登山口では古老が親切に情報を教えてくれる。登山ポストから更に5分ほど車の進入が可能であった。(途中にゲートがあるが開放されていた)駐車スペースのある路肩に車を停め、朝食と飲料水などをザックに詰め込みゴム長靴で登り始める。大きな砂防ダムの脇を巻いて小川に沿って遡る。杉林の中しっかりとした道が続いていた。杉林が切れると藪が煩わしが心配はない。途中に大きな水源施設もある。1時間ほど小川せせらぎを聞きながら進む。栗の実が沢山落ちていた。
やがてブナの二次林となって傾斜が増してきた。長靴登山は靴の中で足が泳ぎ、急坂登山には不向きである。昨日の疲労もありピッチが上がらない。何回も足を止め息を整えながらゆっくりゆっくりと登る。ブナの若木が美しい。原生林を伐採した後に出たブナ林であろうと思う。黄葉にはまだ少し早い。最後は傾斜も緩み木立の中の山頂に到着した。これが飯豊連峰に続く山とは思えない山頂であった。朝食をとりながら誰もいない山頂で休憩する。山頂を後に5分ほど下ると後続の単独行者が登ってきた。何かの目標を持った登山者と思う。登山口に下るまでには3名の登山者と行き交った。


ブナの若木の中急坂が続く

 

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