八甲田の山
(南八甲田山・高田大岳・八幡岳)

櫛ガ峰 クシガミネ 標 高 1517m 日本の山1000

山 域

八甲田山

駒ガ峰 コマガミネ 標 高 1416m 日本の山1000

山 域

乗鞍岳 ノリクラダケ 標 高 1450m 日本の山1000

山 域

登 山 記 録
登山月日 2012年8月27日
登山経路

猿倉温泉登山口4:40〜矢櫃萢5:50〜乗鞍岳分岐7:00〜旧道幕営地7:40〜櫛ガ峰9:25/9:45〜駒ガ峰分岐11:00〜駒ガ峰11:35〜幕営地12:00/12:15〜地獄峠〜乗鞍岳分岐12:55〜乗鞍岳14:20〜分岐15:05/15:20〜矢櫃萢16:10〜猿倉温泉17:15

行動時間 合計 12時間35分 (休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 猿倉温泉まで国道
トレイル 旧道のも小潅木や藪が被さる。
櫛ガ峰は割りと歩きやすいトレイルも駒ガ峰・乗鞍岳は悪路藪漕ぎが連続する。
水場・トイレ 乗鞍岳分岐など湧水・幕営地などでは沢水取れる トイレは登山口以外はない
その他 ハードなコースだが見所満載の南八甲田山

山行記


旧道縦走路の最初の休憩ポイント矢櫃萢

 
黄瀬萢からみる櫛ガ峰と櫛ガ峰山頂から見下ろす草原と乗鞍岳


八甲田大岳・小岳・高田大岳

 
八甲田大岳方面←櫛ガ峰山頂→駒ガ峰・乗鞍岳

猿倉温泉の登山口で4時には起きて朝食のラーメンを作った。いつもの軽い朝食ではシャリバテを心配したからである。何しろここから櫛ガ峰・駒ガ峰・乗鞍岳を踏んで日帰りするには、12時間を越えるロングラン山行となること間違いなさそうである。昨日登山口で時間を潰していると、下山してきたいくつかのパーテイは皆5時近くになっていて、疲労の色が濃かったのも見ている。
食事を済ませ4時40分に登山道に入る。登山道といっても半世紀以上も前に旧日本軍により軍用道路として開削された車道跡の南八甲田旧道である。一度も供用されることのなかったと言う廃道は樹木や藪が被さり煩いばかりで、足元も荒れるに任せている。小枝に何度も頭をぶつけ、その都度悲鳴を上げながら進むと、東の空が赤く染まって夜が明けた。ヘッドライトを消して勾配の少ない登山道を黙々と1時間少々歩いて矢櫃萢に到着した。広々と開けた湿原の先には赤倉岳と思しき山が見えて一息入れる。矢櫃萢を過ぎると矢櫃沢にかかる木橋を渡り、更に旧道は緩く上って大きく曲がっていた。変化の少ない旧道を歩き続け、少し疲労感と喉の渇きを覚えるころになると、登山道脇に湧き出る水場が現れて、ちょうど良い休憩ポイントであった。冷たい湧き水を喉を鳴らしてマグカップ2杯飲み干し、少しおなかに食料を詰め込んだ。
水場のすぐ先が乗鞍岳の分岐であって沢を渡るとお花畑が広がっていた。ようやく登山道は小潅木や藪から開放されて右側に猿倉岳やその向こうに聳える高田大岳などが望められるようになる。そしてこの旧道の縦走路の最高地点とも言える地獄峠に着く。地獄峠からは黄瀬沼への道が分岐している。少し足を伸ばせば小さな池塘が点在する素晴らしい湿原が広がっていた。下り勾配に変わった旧道をわずかに下り水の流れる沢を渡って幕営地である。旧道上にテントが張れるように整備されていて鉄筋が20本ほど置かれていた。ここまで3時間かかって少しコースタイムより時間がかかったが休憩する。
再び旧道を進み黄瀬萢に着くと櫛ガ峰登山口の道標が立っていた黄瀬萢を進むと木道が整備されていて、櫛ガ峰にどんどんと近づいてゆく本当に気持ちの良い湿原である。黄瀬萢を過ぎると再び樹林帯に入り、荒れた登山道をトラバースしながら櫛ガ岳を登ってゆく。樹林帯がきれると明るい草原の中となりぐんぐんと高度を上げてゆく。とても気持ちの良いトレイルで最後はチシマザサとなって櫛ガ峰山頂に続いていた。

山頂からは遮るもののない大展望が広がっていた。南八甲田の駒ガ峰・乗鞍岳その向こうの八甲田大岳・小岳・高田大岳、そして反対側には十和田湖周辺の山々が手にとるように見える。飽くなき展望を楽しみながら軽食を取りながら休憩した。まだまだ先は長いので20分の櫛ガ峰山頂ステイで山頂を後にした。

 
駒ガ峰山頂と乗鞍岳と黄瀬沼

黄瀬萢を飛ぶようにして旧道まで下り、幕営地のすぐ手前の駒ケ岳分岐に入る。駒ヶ岳への道はひどい藪の中であって難儀を強いられる。洗掘されて掘割状になった登山道には藪が被さり藪の中を潜りながら30分ほど進んでようやく草付の斜面に出る。草付を少し進むと猿倉岳方面への分岐となって駒ガ峰山頂はあっけなく登りつく事が出来た。猿倉岳方面への案内看板は取り外されて地面い伏せられていたので、荒れ方がひどいのだろうと思った。駒ガ峰山頂をカメラに収めたあとは旧道に下り幕営地で昼食休憩を取った。ちょうど正午で予定通りの行程に安堵した。

 
黄瀬萢から見る乗鞍岳と乗鞍岳から見る黄瀬萢と櫛ガ峰


乗鞍岳直下の黄瀬沼

 
シラビソ林とハイマツの乗鞍岳山頂

15分ほどの短い昼食休憩の後幕営地をあとにし、旧道を地獄峠まで戻り、行きがけに覗いた湿原に回って南八甲田のシンボルともいえる黄瀬沼への道に入る。しかしすぐに背丈を越えるやぶ道となればコース変更を考えて旧道からじかに乗鞍岳を目指そうと踵を返した。
幕営地からは40分ほどで乗鞍岳分岐に戻り、小さな沢を登ってゆく。やがて枯れ沢となって藪山に繋がっていた。藪を掻き分けながら山頂を目指すが、なかなか山頂は現れない。山頂と思しき赤倉岳への分岐の大岩に来ても山頂標識も三角点も見当たらない。そしてハイマツ交じりの蜜藪の中に赤布が登山道を導いていた。赤布に導かれながら蜜藪を泳ぎシラビソ林の中を通り過ぎると少し下って櫛ガ峰や黄瀬沼が眼前に開けてきた。
間違いなく山頂を通り越した事が実感でき、櫛ガ峰や黄瀬沼などを見ながら乗鞍岳山頂からの展望を楽しんだ。山頂標識も三角点も確認できなかったが、再び蜜藪を泳ぎ大岩に戻って、沢を下り旧道分岐に戻った。思ったより時間がかかった乗鞍岳であったが、南八甲田山の三座を踏んで気分は上場である。

乗鞍岳分岐のすぐ先の朝のどを鳴らして水を飲んだ水場で一息入れる。それでもまだ猿倉温泉までは2時間の道のりである。下り勾配の旧道を足早に歩いて木橋を渡り矢櫃萢には水場から50分ほどで到着し最後の休憩を取った。さすがに疲労感が大きく猿倉温泉までの最後の歩きは何度も足を止めなければならないほどであったが朝5時前に出た登山口には17時過ぎに帰還した。

登山口で着衣を着替え酸ヶ湯に向かって念願の千人風呂に入る事が出来た。

 


高田大岳 タカダオオダケ 標 高 1552m 日本の山1000

山 域

八甲田山

登 山 記 録
登山月日 2012年8月28日
登山経路

谷地温泉6:30〜高田大岳9:25/10:10〜谷地温泉12:00

行動時間 登り 2時間55分 下り 1時間50分 合計 5時間30分 (休憩時間を含む)
天  候 晴/曇
メンバー 単独

情  報

アクセス 谷地温泉まで国道
トレイル 急坂の上が被さり、最後はハイマツ帯の中登山道が続く
水場・トイレ 登山口の谷地温泉で
その他 山頂の展望も素晴らしいが谷地温泉は指折りの名湯・秘湯だ

山行記

 
最初は若木のブナ林を行くが、藪こぎ・ハイマツ帯を潜って・・・そして祠のたつ高田大岳山頂へ

 
山頂は完全なハイマツで覆われている 八甲田大岳・小岳方面への縦走路を覗く

昨日の疲れが抜けきらないので酸ヶ湯から仙人岱に登り、八甲田大岳を踏んで小岳・高田大岳往復して戻るという予定を変更して、谷地温泉から高田大岳往復コースにする。しかしこれとて急坂を一気に上る難路・悪路である。
谷地温泉の登山口を入ると最初はブナ林の中の緩い勾配を行き、前衛の山を乗越して少し下る。ここまでが大体1時間ほどである。
やがて登山道は洗掘された掘割状の急坂となって、笹藪を潜り・掻き分けながら一気に高度を上げてゆく。それもなかなか終点が見えず1時間くらいはアルバイトを強いられた。
掘割状の急坂を脱してハイマツ交じりの小潅木帯となり、ようやく周囲の景色が開けてきた。しかしながら急坂と登山道にかぶる草木は掻き分けながら進まなければならない。上方を眺め・下方を振り返りながら登り続けること1時間、最後は完全にハイマツ帯と変わった登山道を歩いて岩礫の積み重なる中に朽ちた祠がたつ、高田大岳山頂に立つことが出来た。
前衛のブナ林を1時間・掘割状の藪潜り・藪漕ぎに1時間・ハイマツ帯を1時間という配分であった。
ガスが上がってきて周囲の展望が得られないのは残念であったが、細長い山頂の反対側に足を伸ばして小岳方面の縦走路を眺めたりしながら大休止を取った。
いつまで待ってもガスが晴れないので諦めて往路を慎重にそして急いで下った。


正に秘湯・名湯の谷地温泉

下山後は「日本三秘湯」の看板も目立つ谷地温泉に浸かり、「2012年夏・みちのく名山一人旅」の汗を流した。

 


八幡岳 ハチマンダケ 標 高 1022m 日本の山1000

山 域

八甲田山

登 山 記 録
登山月日 2012年8月26日
登山経路

八幡岳山ノ神登山口11:20〜八幡岳11:50/12:00〜登山口12:20

行動時間 登り 30分 下り 20分 合計 1時間 (休憩時間を含む)
天  候
メンバー 単独

情  報

アクセス 登山口まで細いながらも舗装道路が延びる
トレイル よく歩かれた登山道を緩く登ってゆく
水場・トイレ 水は登山口にもない トイレは山頂神社にあるかもしれない
その他 山麓は放牧地・牧草地が広がる明るく伸びやかな草原地帯 山頂は一等三角点

山行記


牧草地の広がる山麓から見る八幡岳とその山頂

奥入瀬渓流を見た後八甲田方面に車を進め、七戸に下る国道を少し下ると八幡岳への道が分かれていた。牧草地などの広がる山麓を走って登山口につく。
駐車場についても八幡岳の案内看板は見当たらなかったが、神社の脇に伸びる広い山道に入り緩く上ってゆくと、赤い屋根の神社奥宮についた。神社の脇に八幡岳の標識と一等三角点標石があった。神主が出てきて霧で見えない展望の中、周囲の山々の説明をしてくれた。神社の先に足を伸ばしてみたが、期待した南八甲田方面の展望は見えないので往路を引き返した。

 

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